労協の普及・啓発を確認 10月の法律施行を控えて ワーカーズコープ連合会2022年6月20日
今年10月1日の労働者協同組合法(労協法)の施行を控え、日本労働者協同組合(ワーカーズコープ)連合会とワーカーズコープ連合会・センター事業団は6月18日、東京都内で施行年特別企画としてトークセッションを行い、労協法の意義について議論し、認識を共有するとともに労働者協同組合の普及・啓発についての意志固めを行った。また17~19日にかけて、総会・総代会を開き、アピール・宣言文を採択した。
ワーカーズコープの意義を深めたトークセッション
労働者協同組合は、組合員が出資し、それぞれの意見を反映して事業を行うとともに、組合員自らが事業に従事することを基本原理とする組織。地域における多様な需要に応じた事業の創出を促し、持続可能で活力ある地域社会の実現を目指す。昨年12月、労働者協同組合法(労協法)として法制化された。今年10月1日施行となる。
トークセッションでは、各地のワーカーズコープの活動経験を交換した。特に県や市の地方自治体が、高齢者や障がい者の仕事の場づくりにワーカーズを位置づけ、支援するところが増えており、福岡県と兵庫県の京丹後市の担当者が報告した。
また荒れ地となった公有地を借り受けてキャンプ場に整備した三重県四日市市のワーカーズコープの挑戦、沖縄県宮古島市の450人ほどの集落の自治会が、活動の継続性を持たすためワーカーズコープをつくった例などの報告があった。
◇
ワーカーズコープ連合会は17日の全国総会で以下のアピールを採択した。要点は次の通り。
①協同労働運動の新たなナショナルセンターとして2023年4月に労協法人連合会の設立を目指す。
②人類史的危機の時代に、その課題に真正面から立ち向かう協同労働運動の歴史的な意義を社会に問い、労協法施行を契機に労働観の転換をはかる協同労働とその価値を社会に提起し、持続可能な地域づくりに向かう運動を創造する。
③現場・事業所が主導する労働運動の創造へ――ケア労働を軸に据えた地域で、自然と社会が循環する持続可能な地域と仕事を創出する〝みんなのおうち〟を全国に広げる。
④"共に働く、共に生きる〟――人間的な成長と発展、多様な学びと育ちの居場所を創る。
⑤協同労働を推進する人々とのネットワークと社会連帯の活動を多様に構築し、国・自治体の地域づくりの公共政策に協同労働・労働者協同組合を位置付ける運動を推進する。
⑥内外の協同組合運動との連帯を強め、協同労働を推進するネットワークと連帯を強化する。
また18、19日に開いたワーカーズコープ連合会センター事業団の総代会は宣言で、労協法の今日的な意義について、「コロナ禍を始めとした人類史的危機が人々の生き方を問い直したタイミングと、労協法制定の時期が必然のように重なり、支え合いの社会の必要性が世の中に湧き上っている」と指摘。
このため、労協法の施行で、「センター事業団と地域がともに育ち、発展する存在として変革の時代にセンター事業団に求められる新たな役割を組合員みんなの手で描き出そう」と呼び掛けた。
重要な記事
最新の記事
-
スーパーの米価 前週から10円上がり5kg4331円に 2週ぶりに価格上昇2025年12月19日 -
ナガエツルノゲイトウ防除、ドローンで鳥獣害対策 2025年農業技術10大ニュース(トピック1~5) 農水省2025年12月19日 -
ぶどう新品種「サニーハート」、海水から肥料原料を確保 2025年農業技術10大ニュース(トピック6~10) 農水省2025年12月19日 -
埼玉県幸手市とJA埼玉みずほ、JA全農が地域農業振興で協定締結2025年12月19日 -
国内最大級の園芸施設を設置 埼玉・幸手市で新規就農研修 全農2025年12月19日 -
【浜矩子が斬る! 日本経済】「経済関係に戦略性を持ち込むことなかれ」2025年12月19日 -
【農協時論】感性豊かに―知識プラス知恵 農的生活復権を 大日本報徳社社長 鷲山恭彦氏2025年12月19日 -
(466)なぜ多くのローカル・フードはローカリティ止まりなのか?【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年12月19日 -
福岡県産ブランドキウイフルーツ「博多甘熟娘」フェア 19日から開催 JA全農2025年12月19日 -
α世代の半数以上が農業を体験 農業は「社会の役に立つ」 JA共済連が調査結果公表2025年12月19日 -
「農・食の魅力を伝える」JAインスタコンテスト グランプリは、JAなごやとJA帯広大正2025年12月19日 -
農薬出荷数量は0.6%増、農薬出荷金額は5.5%増 2025年農薬年度出荷実績 クロップライフジャパン2025年12月19日 -
国内最多収品種「北陸193号」の収量性をさらに高めた次世代イネ系統を開発 国際農研2025年12月19日 -
酪農副産物の新たな可能性を探る「蒜山地域酪農拠点再構築コンソーシアム」設立2025年12月19日 -
有機農業セミナー第3弾「いま注目の菌根菌とその仲間たち」開催 農文協2025年12月19日 -
東京の多彩な食の魅力発信 東京都公式サイト「GO TOKYO Gourmet」公開2025年12月19日 -
岩手県滝沢市に「マルチハイブリッドシステム」世界で初めて導入 やまびこ2025年12月19日 -
「農林水産業みらいプロジェクト」2025年度助成 対象7事業を決定2025年12月19日 -
福岡市立城香中学校と恒例の「餅つき大会」開催 グリーンコープ生協ふくおか2025年12月19日 -
被災地「輪島市・珠洲市」の子どもたちへクリスマスプレゼント グリーンコープ2025年12月19日


































