GI登録「深蒸し菊川茶」の魅力発信 大相撲五月場所で懸賞旗を掲出 菊川市2023年5月15日
静岡県菊川市は、「深蒸し菊川茶」が3月に農林水産省から「地理的表示(GI)保護制度」の「農産加工品類 酒類以外の飲料等類」で認定登録されたことを受け、両国国技館(東京都墨田区)で5月28日まで開催中の大相撲五月場所へ「深蒸し菊川茶」の文字が書かれた懸賞旗を掲出している。認定登録を機に、「深蒸し菊川茶」の国内外でのブランド力を高め、販路拡大や消費拡大に取り組む。
3月31日に農林水産省で開催された地理的表示(GI)登録証授与式
静岡県内では、お茶のGI登録は初となり、「三島馬鈴薯」、「田子の浦しらす」、「西浦みかん寿太郎」に続き4件目の登録となる。
菊川市とその周辺地域のお茶は、渋みが強いことから中級茶として扱われていたが、昭和27年頃からの製造方法の研究と試行錯誤の結果、茶葉を長い時間蒸すことで、渋みが少なく味の良い「深蒸し茶」の製造に成功。菊川市は「深蒸し茶発祥の地」として認知されている。
同市では、全国に先駆けて茶農協として組織化を進めたことで「深蒸し茶」の製造技術と良質な茶の量産化が実現。その品質も高く評価され、全国茶品評会における「深蒸し煎茶」部門の新設や、深蒸し茶の全国への普及・拡大に大きく貢献した。また、「深蒸し菊川茶」は濃厚な黄緑色で、渋みが少なくまろやかな味わいを持ち、需要者からは、これらの特性に加え、深みのある豊潤な香りやうま味とコクがあることが高く評価されていることなどが登録につながった。
GI登録を機に同市では今後、市内の茶業関係者や生産者を対象とした説明会を開き、生産方法など登録された特性のクオリティを維持するための基盤づくりを行う。また、GI登録について市民への認知を図るとともに、国内外に広く認知されるよう、SNS等で情報発信するほか、小売り用の茶袋等に認定シールを貼るなど広くPRしていく。
大相撲五月場所で掲出している「深蒸し菊川茶」の懸賞旗
その一環で、大相撲五月場所へ懸賞旗を掲出し、GI登録された「深蒸し菊川茶」を5月14日~28日の15日間でPRしている。幕内取組前の土俵で、呼出しが「深蒸し菊川茶」の文字が描かれた懸賞旗を掲げ、土俵上を回るとともに、取組表には「祝GI登録深蒸茶発祥静岡県菊川市」が印刷され、大相撲会場入場者全員に配布。また、取組の直前には、場内放送でも「祝GI登録深蒸茶発祥静岡県菊川市」が読み上げられている。
重要な記事
最新の記事
-
【注意報】水稲に斑点米カメムシ類 県下全域で多発のおそれ 愛媛県2025年9月3日
-
【注意報】ねぎ、キャベツなどにシロイチモジヨトウ 府内全域で多発のおそれ 大阪府2025年9月3日
-
【注意報】いちごに炭疽病 県下全域で多発のおそれ 愛媛県2025年9月3日
-
JA貯金残高 107兆337億円 7月末 農林中金2025年9月3日
-
『農地六法 令和7年版』発売 農地法関連政省令・通知を完全収録2025年9月3日
-
北欧100年のスマート農機「Sveaverken F200自動操舵システム」販売開始 セキド2025年9月3日
-
地産全消「野菜生活100 青森りんごミックス」新発売 カゴメ2025年9月3日
-
新潟県産米粉100%使用「米パン粉」乾燥タイプへリニューアル タイナイ2025年9月3日
-
起業家精神に富んだ農業生産者を表彰「GROUNDBREAKERS AWARD」NewsPicksと開催 クボタ2025年9月3日
-
岩手県遠野市と協働「一番搾り とれたてホップ生ビール」11月発売 キリンビール2025年9月3日
-
「飛騨市まるごと食堂」30日まで開催中 生産者×飲食店コラボ限定メニュー提供2025年9月3日
-
「じゃがいも収穫ファンミーティング」一大産地の北海道十勝で開催 カルビー2025年9月3日
-
【地域を診る】地域の歴史をどう学ぶか 地域学のススメ "営みの側面"見逃さず 京都橘大学学長 岡田知弘氏2025年9月2日
-
米の価格はどう決まる? 安定供給支える「概算金」2025年9月2日
-
全農 「ダイヤモンド誌記事は事実誤認」 公式サイトで指摘2025年9月2日
-
輸入米増加で国産米販売落ちる 中食・外食向け 7月2025年9月2日
-
2025年産米 JA仮渡金(概算金)県別まとめ2025年9月2日
-
米価 3週ぶりに下落 5kg3776円2025年9月2日
-
生産量増加でも市中価格が値下がりしない不思議【熊野孝文・米マーケット情報】2025年9月2日
-
「コシヒカリ」2万6000円 「需要上振れと渇水で空気変わる」 全農ひろしま2025年9月2日