飼料用米 地域実態ふまえ政策位置づけを 食農審企画部会2025年2月6日
新たな食料・農業・農村基本計画を審議している食農審企画部会が2月5日に開かれ、農水省は基本計画の骨子案を示した。

2月5日の企画部会
農水省は1月22日の企画部会で示した骨子案に31日に公表した水田政策の見直しの方向性などを加えた修正案を示した。
水田政策の見直しでは、米、麦、大豆、飼料作物など作物を対象とした支援策に2027年度から転換する。田畑を問わず生産性の向上を図る。「水田」を対象した支援から「作物」を対象とする支援とするため、「5年に一度の水張り」は不要とする。
米は担い手の減少に対応するため大区画化やスマート農業、品種改良などで生産性向上を支援、米の需要拡大をめざし輸出用米、米粉用米を支援する。
国産飼料の生産性向上を図るため飼料用米中心の生産体系を見直し、青刈りとうもろこしなどの生産振興を図るとしている。
齋藤一志日本農業法人協会会長は水田政策の見直し方向について、転作ではなく本作として畑作物を生産することへの支援を転換することを評価しつつ、国産飼料では青刈りトウモロコシは作付け地域が限定されているため、WCS(ホールクロップサイレージ)とSGC(ソフトグレインサイレージ)の生産振興を図るべきだと指摘した。飼料用米中心については「予算などあきらめざるを得ないかと思う」と述べた。
一方、日本生協連の二村睦子常務は飼料用米の生産は飼料国産化の観点から引き続き重要であり、耕畜連携も含めた「地域計画や自治体農政とも連動する。畜産農家だけでなく消費者にも定着してきた」として幅広く実態を把握して検討するよう求めた。
農水省は青刈りとうもろこしの生産振興に向けて産地の実態調査をふまえて支援策を検討する考えを示したほか、飼料用米については、地域での畜産農家等との結びつきの実態を調査し支援していくとした。
水田政策は2025年度に具体策をとりまとめる。
JA全中の山野徹会長は水田政策の見直しについて「目的とめざす姿が十分に見えていない」として「生産者が希望を持って取り組める方向性を示すことが不可欠だ」との意見を述べた。
また、25年産、26年産の水張りについて土壌改良剤を投入するなど、連作障害を回避する取り組みを行った場合は、水張りをする必要がないとしていることについて「計画的に水張りに取り組んできた生産者との間に不公平感が生じないよう配慮が必要」と指摘した。
水田政策の見直しではほ場の大区画化や農地の集約などが強調されていることから「大規模化、法人化に軸足を置くのか」といった意見も出た。
岡山県赤磐市の友實武則市長は「地方では人口政策とあいまって大規模農家が担わない農地を兼業農家が守っている。そこに支援が必要ではないか」と述べたほか、佐賀県白石町の田島健一町長は「兼業農家、定年帰農も総動員して耕作放棄地を出さないようにし、全地域で地域計画が策定されつつある」として兼業農家などへの評価と支援を求めた。
また、竹下製菓の竹下真由社長は米の輸出に向け大規模化を進めようとしていること対して、中山間地域の棚田で手間をかけて作る米に日本の風景、資源を付加価値として輸出する道も探るべきと指摘した。
こうした指摘に対して農水省は離農が増えるなかで受け皿となる担い手に農地を集約する必要がある一方、今回の基本計画では多様な農業者が農地の保全・管理に一定の役割を果たすことも盛り込まれていることを指摘した。
そのほか米の輸出振興については「国内の米の安定供給に輸出がどうつながるのか」との疑問も示され、農水省は人口が減少し需要が減少していくなか、米の輸出を増やして生産を維持することが国内の安定供給につながるとの考えを示した。
水田政策の見直しは基本計画策定以降も検討が続く。農水省は「現場の声をしっかり聞いて検討を進めたい」としている。
なお、企画部会は2月17日からオンラインで地方公聴会を全国11ブロックで開く。
基本計画で示す目標とその実現のために指標とするKPIは2月末から3月初めに示す。
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