農政:石破首相退陣に思う
【石破首相退陣に思う】米政策やり残し無念 JA鳥取県中央会・栗原隆政会長2025年9月9日
石破茂首相の退陣表明を受け、自民党では新総裁選びが本格化している。一方、農業界では農政通である石破首相への期待は高かったが、農相が小泉進次郎氏に代わってからの備蓄米放出を使った米価引き下げには、産地に疑問と不安がくすぶり、参院選敗北の一因にもなった。石破首相は「米増産に舵を切る」と打ち出したが、その政策を具体化する前に辞任に追い込まれた。石破政権、特に農政をどう評価し、持ち越された課題をどう解決していくか。JA鳥取県中央会の栗原隆政会長に聞いた。
JA鳥取県中央会・栗原隆政会長
埼玉のJA関係者と激励に
参議院選挙後、石破茂首相がどうされるかと気をもんでいました。
直近で会ったのは8月8日。家の光で出会った埼玉県内のJAの方、自民党埼玉県連支部の方と一緒に激励に行きました。
苦渋の決断、評価し労いたい
特に農政と地方創生は強く期待していました。それらを含め、道半ばでやり残した課題も多く、退陣表明は苦渋の決断だったと思います。
私も、続けて欲しかった。けれども、包囲網が狭まる中、自民党の結束を守るという大所高所から判断されました。そのことを後援会の一員としても、JAグループとしても、私個人としても評価し、ねぎらいたいと思います。
米問題―「需要に応じた増産」必要
石破首相はトランプ関税をはじめさまざまな懸案に取り組んできましたが、米問題も大変だったと思います。農水省が需給見通しを誤り、米が足りていなかったことがわかりました。鳥取県でも、作付け目標を出してもなかなかそこまで作付けされません。「とにかく足りないので作って下さい」といっても、「いやいや、ようつくらんから」と言われてしまいます。米が安過ぎた時代が長く、高齢化もあって、鳥取県でも耕作放棄地が増えています。
だから、私も「増産」しなければと思っていました。ただ、むやみに増産するのではなく「需要に応じた増産」です。もう少し生産を増やさなければ需要が満たせませんから。併せて、大区画化やスマート農業で効率を上げていくことも重要です。ただ、中山間地では難しいので、高付加価値化をめざす必要があるでしょう。
米価高騰には懸念
最近の米価の動きは懸念しています。JAが概算金を出すと、商系がより高い価格を提示し、つり上がるばかりです。いったいどうなるのでしょう。小売価格が上がり過ぎると、消費者の米離れが進まないか心配です。JAは通常、1年通して米を委託販売しますから、あまり高い概算金で集荷し、その後米価が大きく下がれば損を抱えるリスクもあります。
今までが安過ぎたので、少しでも高い方に売りたいという農家の気持ちもわかります。ただ、JAの集荷がさらに落ち込めば販売力、交渉力も低下します。そうなればいずれ米価が落ち込み、農家所得も減ってしまいます。食料システム法もできたので、生産者、消費者が互いに納得できる適正価格で落ち着いてほしいです。
これからも発言と存在感を
次の首相には、農業を魅力ある産業にするため、予算をとって政策をしっかり進めてほしいですね。2027年からは新しい水田政策が始まるので、JAグループとしても要請をしていきます。首相は退かれても、石破さんは言うべきことは言い、存在感を示し続けてほしいと願っています。
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