暴落防ぎ適正価格へ着地めざす JA新潟中央会の伊藤会長 「最低保証額」、今年も早期に 2026年1月7日
在庫の過剰感から今後の米価への懸念が膨らむ中、JA新潟中央会の伊藤能徳会長が「暴落を防ぎ、生産者、消費者双方が納得出来る価格にしたい」と述べた。集荷の際に農家に払う概算金の「最低保証額」を、昨年に続いて今年も早期に提示する考えも示した。
3月に向け価格が低下
JA新潟中央会の伊藤会長は1月6日、年頭の記者会見で「(米の取引業者は)それぞれのコスト計算をしながらマージンを取っていると思う」と各取引関係者の事情に配慮しつつ、「言いにくい部分もあるが、少し(米の価格が)高いところがある」と述べた。高い米価のために米離れが進むと農家も困るからだ。
伊藤会長はさらに「スポット価格が出来秋からみると大幅に下がっている。決算期を迎えると、(集荷業者、卸業者の)みなさんも安く出すんじゃないかという気がするし、もう少したてばまだ下がっていくと思う」と、年度末の3月に向けて小売価格も下がっていくと見通した。
農水省によると、スーパーでの米価格は2025年12月5日の週、4337円と過去最高となった。米取引の下流では「高止まり」が続くが、米穀機構の調査では、1人1ヵ月当たりの精米消費量は9ヵ月連続で前年同月と比べマイナスとなっており「米離れ」の懸念は深刻だ。多くの取引関係者が「新米の動きが鈍い」とこぼす中、在庫の過剰感を背景にスポット価格が下がり続け、相対取引価格も11月、3万6493円と対前月▲565円(▲2%)下がり、取引上流では下落基調が鮮明となった。
トップブランドにふさわしい価格、示したい
今後の米価について伊藤会長は、「生産者が再生産できるよう、価格の暴落を防ぐ努力をしながら、消費者の米離れも起こさない(生産者と消費者)双方が納得できる価格にしていきたい」と述べた。
2026年産米の集荷については「新潟米はトップブランドなので、それにふさわしい、生産者が意欲をもって生産に励んでいただけるような価格を提示したい」と述べ、昨年に続いて、概算金の「最低保証額」を早期に提示する考えを示した。
2025年産米の集荷では、JA全農にいがたは2月28日、JAへの仮渡金(JA概算金)の最低保証額を県内JAに提示した。額は一般の「コシヒカリ」で1等60kg当たり2万3000円だった。
JA越前たけふの土本俊三組合長は昨年末、26年産米の集荷価格について、農家手取りで「(玄米60kg当たり)2万5000円をめざす」と述べている。6月末民間在庫が適正在庫量を大きく超えて膨らむと見通される中、26年産米での「米どころ新潟」の概算金は試金石になりそうだ。米価格の暴落を食い止め再生産価格を維持する産地の努力が始まっている。
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