農政:全国会議員に聞く「どうするのかコロナ感染爆発」
岸 真紀子 立憲民主党 参議院議員【緊急特集・全国会議員に聞く どうするのかコロナ感染爆発】2022年1月26日
岸 真紀子 参議院議員
○岸 真紀子
○立憲民主党
○参議院議員
○選挙区:全国比例
○出身地:北海道
【1】 これまでの政府のコロナ対策についての評価
(1)これまでのワクチン接種の問題点と3回目接種など今後の課題
(2)医療体制の問題点と今後の課題、
(3)国民生活や経済活動の規制(「外出自粛」「営業自粛」「リモート作業」等)の補償
(4)検査体制の拡充について などについてのご意見
(1)実施主体となる地方自治体は、国の方針等が二転三転したことにより、ワクチン接種計画の作り直しをせざるを得なかったり、前倒しを急ぎ予約受付をした後にワクチンの供給量不足でキャンセルせざるを得なかったといった事態が発生した。国が方針や供給量確保を確定していないことを素直に自治体へ説明しないまま圧力のように急がせたことが結果として、自治体の二度手間・三度手間となり接種が遅れる原因であった。3回目接種に向けては、まず方針を固めること、そして、供給量を確保することが重要。また、5~11歳への接種、3回目接種の副反応等の情報をしっかり周知することも重要。
(2)昨年8月、入院できずに自宅待機を余儀なくされた方が多くいたことや新たな変異株(感染力が強い)を見据え、病床の確保とセットで医療従事者の確保、さらには薬や機材の確保が重要。また、オミクロン株の爆発的拡大に対応するには、病院にとどまらず救急搬送をすぐに受け入れられるよう臨時医療施設を増やすことが必要。
(3)コロナが国内で発見されてから2年が経過し、感染対策として外出自粛による影響を受けている産業は明らかとなっている。ここにしっかり焦点をあて、事業継続・労働者への補償をすべきである。
(4)まず急ぐべきことは新たな変異株も想定し空港等の水際対策として、抗原定量検査ではなくPCR検査とすべきである。抗原検査では見落とす可能性が高い。PCR検査は短時間でできる機材の拡充を国は進めるとともに、試薬等機材の国内生産をすべきである。
【2】オミクロン株拡大による今後のコロナ対策で政府は何をすべきか。
上記にも記載したワクチン接種の整備、医療体制(臨時病院含む)の拡充、救急搬送困難事例をなくすためにも保健所や医療機関、消防との連携、PCR検査の拡充は急がなければならない。感染拡大を止めるためにも情報の開示・発信、国民との対話、そして、事業者・労働者支援。
【3】コロナ禍で見えてきた「日本社会の課題」と現政権に望むこと。
根強く残っている女性の課題はコロナによって表面化した。男女間格差(賃金も処遇も)や固定観念(男は仕事、女は家庭など)によって追い込まれる困難な状況にある女性の課題に正面から向き合い、男性型労働慣行の是正、非正規問題(とくに派遣労働者)、フリーランスの改善が急務である。また、技能実習生や留学生など外国人労働者もコロナ禍では雇用調整弁となるなど、やはり弱い立場に置かれている。外国人労働者の受け入れ制度の見直しも必要。1次産業である農業もコロナによって打撃を受けている。国はデジタル田園都市を掲げているが、スマート農業をすべてにおいて進められるわけではない。政権は輸出に力を入れているように思うが、輸出だけではなく国内での農産物の流通に力を入れるべきであり、かつ、水田活用交付金のように一方的に説明もなく打ち切るようなことは問題である。国内の食料を守るためにも、地方や国土を守っていくためにも、農業者に寄り添った農業政策を進めるべきである。
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