農政:全国会議員に聞く「どうするのかコロナ感染爆発」
緑川貴士 立憲民主党 衆議院議員【緊急特集・全国会議員に聞く どうするのかコロナ感染爆発】2022年2月1日
緑川貴士 衆議院議員
○緑川貴士
○立憲民主党
○衆議院議員
○選挙区:秋田県第2区
○出身地:埼玉県
【1】これまでの政府のコロナ対策についての評価
(1)これまでのワクチン接種の問題点と3回目接種など今後の課題
(2)医療体制の問題点と今後の課題、
(3)国民生活や経済活動の規制(「外出自粛」「営業自粛」「リモート作業」等)の補償
(4)検査体制の拡充についてなどについてのご意見
コロナウイルスの流行が始まって2年が経つが、この間のデータ集積や検証を怠ってきた。オミクロン株の感染が急拡大しているが、感染状況が落ち着いている時に何も準備をしてこなかったことが様々な手遅れを招いている。未知の、そして変異するウイルスであり、短期的な対応についてはやむを得ない面もあるが、中長期的な対策と検査・隔離・治療の体制が確立できていない。
水際対策の不手際、特に、米軍基地での感染拡大問題ではアメリカとの交渉は遅きに失した。
ワクチンの3回目接種は大きく遅れており、このままではピークアウトしてからの追加接種という事態を招きかねない。検査体制は目詰まりを起こしており、医療体制も現場の奮闘と重篤化しにくいというオミクロン株の特性で何とかなっているが、このペースで感染が増え続ければあやうい。
10万円給付については、対象者の線引き、給付方法等、問題点が多く、地方自治体を混乱させた。指摘を受けて改善された面もあるが、ともすれば世論や政局で場当たり的に政策変更する政治姿勢には懸念も否めない。
感染力の強いオミクロン株の対策にはスピードが欠かせないが、岸田首相がいう「先手先手」は残念ながら実現していない。
【2】オミクロン株拡大による今後のコロナ対策で政府は何をすべきか。
第5波の反省に立ち、十分な医療提供体制を整え、重症化や死亡者を抑制する。
ワクチンの3回目接種を大きく加速させ、特にエッセンシャルワーカーの接種を優先し、社会活動を維持・継続する。自治体への支援を強化するとともに、国民に向けた状況説明や発信が必要。
保健医療サービスのひっ迫に対応するため、コロナ軽症者・無症状者の自宅療養を進め、かかりつけ医が自宅療養者の診療や、保健所業務である健康観察なども担うことで自宅療養のケアを充実させる。また、オンライン診療や電話診療を拡充するとともに、経口薬「モルヌピラビル」を診断当日にも投与できる体制を整備する。
オミクロン株を前提とした対応策に改め、自治体連携や医療従事者確保のための体制を法的に整備する。コロナ禍は長期化しており、経済や暮らしを支援し、被害と不安を最小化しなければならない。
【3】コロナ禍で見えてきた「日本社会の課題」と現政権に望むこと。
政治の危機管理能力・対応力が問われ、コロナのせいだけではないが、二人続けての総理交代という事態につながった。対策の遅れが危機への備えがなかったこと、政府のもろさを露呈した。コロナ禍では非正規労働者や女性といった立場の弱い人に痛みが集中した。経済的状況とも連動するデジタル環境の有無はテレワークやリモート学習の可否、情報格差を生じさせている。コロナ禍以前からある格差がより深刻化し、経済回復への足かせになりかねない。
働き方・暮らし方・生き方を見直すきっかけとなった人も多く、東京一極集中にも変化のきざしが出ている。リモートワークの普及による地方移住や二拠点生活、例えば半農半ITといった新しい働き方など、明るい展望も期待できる。地方から都市部に人材が流出する一因となる地域間の賃金格差の是正を確実に進める一方、中小企業の負担にも配慮し、従業員を雇う場合の社会保険料の事業主負担分を国が助成するなどの仕組みを構築し、地方分散型の暮らしへと転換する着実な流れを作り出したい。
政府には給付や補償をスピーディーに実現できるデジタル基盤整備といった基本的なことはもとより、格差是正、多様性が認められるウィズ・ポストコロナ社会の実現、そして何より危機管理体制の拡充を求めたい。
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