日産化学が新中期計画 新剤開発を促進2013年5月28日
日産化学工業は5月14日、平成25年3月期決算と、今期からスタートする新たな中期計画を発表した。
◆農業化学品事業、増収増益
同期決算では売上高1538億600万円(前年比3.5%増)、営業利益195億4800万円(同26.3%増)、経常利益204億9200万円(同29.1%)増、当期純利益138億7900万円(同26.5%増)と大幅な増益になった。1株あたり当期純利益は83.74円だった。
このうち、農業化学品事業は、売上高354億1800万円(同4.9%増)、営業利益50億4200万円(同13.5%増)。主力商品のうち、水稲用除草剤「シリウス」は売上減少となったが、2月に農薬登録を取得した新規水稲用除草剤アルテア(メタゾスルフロン)を上市し、その減少分を補った。
そのほか、非選択性茎葉処理型除草剤「ラウンドアップ」は一般家庭用も含めて好調、殺ダニ剤「スターマイト」、殺菌剤チフルザミドなども売上高を伸ばした。
次期の業績は、全体では売上高1560億円、営業利益204億円と1%強の増収増益を見込んでいる。農業化学品事業は、売上高362億円、営業利益52億円でともに微増の見込み。
◆アルテア、ラウンドアップの拡販めざす
新たな中期計画「Vista2013 Stage2」は、25年度からスタートする3か年の計画だ。
この中で農薬事業は、成長をけん引するライフサイエンス分野のうちの1つとして、「世界的な人口増加による食料不足の解決を促す」ことをめざし、「継続的に新剤を開発する」としている。
農業化学品事業の業績目標は、12年度の売上高354億円(セグメント間の内部売上高含む)、営業利益50億円に対し、3年後の15年度には売上高408億円、営業利益76億円をめざす。
そのほか、具体的な取り組みとして、アルテアの本格販売、ラウンドアップマックスロードALの販路拡大をめざすほか、動物薬分野への新規参入をめざす。
さらに、今計画より先の16年度以降に向けて、新規殺虫剤、水稲用除草剤、水稲用殺菌剤などの開発に取り組む、としている。
(グラフ)日産化学新中期計画数値目標

(グラフ)日産化学新中期計画セグメント別営業利益
(関連記事)
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