必要な人に必要な物を 災害時に「配慮が必要な食事」の備えを提案 キユーピー2021年3月3日
キユーピーは、東日本大震災から10年を迎えるにあたり、離乳食や介護食など“配慮が必要な食事”の備えについて同社が関わる取り組みを紹介している。
病院・施設向けや在宅介護向け提案書のイメージ
災害時は、やわらかくする必要のある介護食や離乳食、アレルギー対応食など"配慮が必要な食事"は、とりわけ確保が難しく、事前の備えが重要となる。同社では、そのまま食べられるカップタイプで 賞味期間の延長など備蓄しやすい商品を展開。災害時はライフラインの供給が止まることもあるため、食器に移し替える必要がなく、温めずそのまま食べることができるベビーフード「すまいるカップ」シリーズや、介護食「やさしい献立」シリーズのカップタイプは、非常食としても心強い。3月にそれぞれシリーズを刷新し、賞味期間を12か月から18か月に延長。さらに備蓄しやすくなっている。また、同社は、何をどれだけ準備すればよいかわかるよう、備蓄・非常食としての介護食の活用方法や役立つ情報などを病院・施設向けや在宅介護向けにまとめ、提案している。
同社の"配慮が必要な食事"は被災地支援にも活用されている。東日本大震災をきっかけに日本栄養士会が立ち上げられた「日本栄養士会災害支援チーム(JDA-DAT)」は、災害発生時に迅速に被災地の医療・福祉・行政栄養部門と協力して「特殊栄養食品ステーション」を開設。状況に応じた細かな栄養・食生活支援活動を行う中、乳幼児や高齢者を抱えた家族には、アレルギーに配慮した食事ややわらか食など、きめ細かい支援が必要になる。その際に必要な災害備蓄品として、キユーピーのベビーフードと介護食(一部)が採用されており、2月23日以降、都道府県栄養士会に配備された。
震災当時、同社仙台支店に所属していた食と健康 推進プロジェクトの岡埜容明さんは、震災から数日後には支援物資の供給を開始。従業員がある避難所にベビーフードを届けた時、一人の女性から「たくさんの物資が届きましたが、アレルギー持ちのこの子は食べられなかった。キユーピーのアレルギー配慮商品のおかげで、ようやく食べさせてあげることができる」と感謝の言葉を聞いたという。岡埜さんは「ただ届ければよいわけではない。必要な人に必要な物を届けることが大切なんだ、と痛感した瞬間でした」と振り返っている。
被災地支援で採用された初回採用商品
重要な記事
最新の記事
-
農業と地域を守ってきた誇りを 「第46回農協人文化賞」表彰式・記念パーティー開く2025年7月7日
-
【第46回農協人文化賞】生消連携し食を担う 一般文化部門・グリーンコープ生協連専務 片岡宏明氏2025年7月7日
-
【第46回農協人文化賞】組合員目線を大切に 一般文化部門・神奈川県・横浜農協元専務 海沼正雄氏2025年7月7日
-
【第46回農協人文化賞】変化恐れず「人のため」 一般文化部門・兵庫県・たじま農協組合長 太田垣哲男氏2025年7月7日
-
【注意報】オクラにフタテンミドリヒメヨコバイ 石垣市で多発のおそれ 沖縄県2025年7月7日
-
【浜矩子が斬る! 日本経済】「参院選に向けての争点と生活保護費減額問題の関係」弱者の視点忘れずに2025年7月7日
-
参院選アンケート 「所得補償」で違い浮き彫り 関税交渉では与野党ほぼ一致2025年7月7日
-
2025参院選・各党の農政公約 所得補償「食農支払」で農地守る 立憲民主党2025年7月7日
-
2025参院選・各党の農政公約 ミサイルよりコメ、所得補償で農業元気に 社民党2025年7月7日
-
2025参院選・各党の農政公約 農は国の基、「別枠予算」で生産性向上 自由民主党2025年7月7日
-
2025参院選・各党の農政公約 有機推進、「食の知る権利」も 参政党2025年7月7日
-
2025参院選・各党の農政公約 直接支払いで農家の手取り増やす 国民民主党2025年7月7日
-
2025参院選・各党の農政公約 農家所得向上に注力、中山間地支援 公明党2025年7月7日
-
2025参院選・各党の農政公約 価格保障と所得補償で米増産 日本共産党2025年7月7日
-
2025参院選・各党の農政公約 伸ばす農政へ転換、農協法改正も 日本維新の会2025年7月7日
-
2025参院選・各党の農政公約 予算倍増で農家守る、動物福祉も れいわ新選組2025年7月7日
-
【人事異動】農水省(7月8日付)2025年7月7日
-
備蓄米 出荷済75% JA全農2025年7月7日
-
米価下落見通し 大幅増 米穀機構調査2025年7月7日
-
協同組合フェスティバルに仲間由紀恵さんが参加 助け合いの輪を広げたい JA共済連2025年7月7日