捨てられる羊毛を有機質肥料へ"真のサステナビリティ"実験開始 ニッケ2022年5月13日
日本毛織株式会社(ニッケ)の衣料繊維事業本部は、真のサステナビリティを目指す取り組みとして、本来は廃棄される羊毛から肥料をつくり、土に還す実験を開始。4月9日と10日に六甲山牧場で開かれた羊の一斉毛刈りに同社社員が参加し、拾い集めた落ちた毛が、有機質肥料「ラナリン」に生まれ変わり、植物を育てて土に還る。
六甲山牧場で開かれた羊の一斉毛刈りの様子
同社はSDGsの9つのアクションのうち、「ウールのリサイクルシステムの運用」「グローバルに活躍できる人材育成活動」の実現を目指し、2020年から、ともに神戸発祥の神戸農政公社「六甲山牧場」との取り組みを開始。これまで、牧場で社員が子供向けイベントの開催や、出前授業に牧場のスタッフが参加するなど、羊を通じて地域社会とのコミュニケーションや子供たちに向けた環境教育への支援を目指している。
その活動の一環で開かれた羊の一斉毛刈りイベントは、毛刈りで生じた落ち毛のうち、再利用できずこれまでは廃棄していた部分を収集するために参加。提携先の製肥所と打ち合わせを重ね、あまり状態の良くない羊毛でも、窒素成分やアミノ酸をたっぷりと含んだ有機質肥料に生まれ変わらせる目途が立った。
本来は捨てられる羊毛を肥料へ
イタリア語で羊毛を意味する「ラナ」から名付けられた肥料「ラナリン」は、自然の恵みを扱う同社が目指す「真のサステナビリティ」のシンボル。今後は検証を重ね、品質の向上と規模の拡大に取り組む。今回できあがる肥料は、神戸ワイナリーで同社が借りているブドウ畑の施肥に用い、効能を確認する。また、六甲山牧場で行われる他のイベントで来場者に配るほか、同社の環境教育活動で訪問する学校でも使われる。
重要な記事
最新の記事
-
「良き仲間」恵まれ感謝 「苦楽共に」経験が肥やし 元島根県農協中央会会長 萬代宣雄氏(2)【プレミアムトーク・人生一路】2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間特集】現地レポート:福島県JA夢みなみ岩瀬倉庫 主食用米確かな品質前面に(1)2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間特集】現地レポート:福島県JA夢みなみ岩瀬倉庫 主食用米確かな品質前面に(2)2025年4月30日
-
アメリカ・バースト【小松泰信・地方の眼力】2025年4月30日
-
【人事異動】農水省(5月1日付)2025年4月30日
-
コメ卸は備蓄米で儲け過ぎなのか?【熊野孝文・米マーケット情報】2025年4月30日
-
米価格 5kg4220円 前週比プラス0.1%2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間にあたり】カビ防止対策徹底を 農業倉庫基金理事長 栗原竜也氏2025年4月30日
-
米の「民間輸入」急増 25年は6万トン超か 輸入依存には危うさ2025年4月30日
-
【JA人事】JAクレイン(山梨県)新組合長に藤波聡氏2025年4月30日
-
【'25新組合長に聞く】JA新潟市(新潟) 長谷川富明氏(4/19就任) 生産者も消費者も納得できる米価に2025年4月30日
-
備蓄米 第3回は10万t放出 落札率99%2025年4月30日
-
「美杉清流米」の田植え体験で生産者と消費者をつなぐ JA全農みえ2025年4月30日
-
東北電力とトランジション・ローンの契約締結 農林中金2025年4月30日
-
大阪万博「ウガンダ」パビリオンでバイオスティミュラント資材「スキーポン」紹介 米カリフォルニアで大規模実証試験も開始 アクプランタ2025年4月30日
-
農地マップやほ場管理に最適な後付け農機専用高機能ガイダンスシステムを販売 FAG2025年4月30日
-
鳥インフル 米デラウェア州など3州からの生きた家きん、家きん肉等 輸入停止措置を解除 農水省2025年4月30日
-
埼玉県幸手市で紙マルチ田植機の実演研修会 有機米栽培で地産ブランド強化へ 三菱マヒンドラ農機2025年4月30日
-
国内生産拠点で購入する電力 実質再生可能エネルギー由来に100%切り替え 森永乳業2025年4月30日
-
外食需要は堅調も、物価高騰で消費の選別進む 外食産業市場動向調査3月度 日本フードサービス協会2025年4月30日