核軍縮の世界情勢を知る NPTなど2条約の再検討会議控え学習会 パルシステム連合会2026年2月16日
パルシステム連合会は2月12日、オンラインで「平和・核廃絶に関する学習会」を開催し、役職員70人以上が参加。2026年は、核不拡散条約(NPT)と核兵器禁止条約(TPNW)の再検討会議が開かれることから参加者は動向と論点を整理し、核兵器のない世界を実現するために市民ができることを考えた。
「核兵器をなくす日本キャンペーン」浅野英男さん
学習会は「2026年の核廃絶の動向を理解するために」をテーマに「核兵器をなくす日本キャンペーン」の浅野英男さんを講師に招いて開催。浅野さんは、再検討会議の開催を控えるNPT、TPNWをめぐる各国の動向と、国内で議論が始まろうとしている「非核三原則」見直しの論点について解説した。
核軍縮の国際情勢は、米国とロシアが締結していた「新戦略兵器削減条約(新START)」が2月5日に失効し、NPT再検討会議は4月に、TPNW再検討会議は11月に行われる。浅野さんは「新STARTに代わるものとしてNPTの成果が問われている」と、NPTの位置付けを説明した。
再検討会議は、5年に1度開催。過去の会議では2015年、2022年(コロナ禍により開催延期)と2回連続で締結国の合意に至らなかった。「3回連続の合意失敗は、世界に大きなダメージを与える」と、米ロに加えて中国や中東の各国なども核兵器の配備を強める可能性を示唆した。
核禁条約は「援助」と「普遍化」
TPNWは2021年の発効以来、初めての再検討会議を迎える。現在、南半球を中心に95か国・地域が署名し、74か国・地域が批准している。会議への展望について浅野さんは「核被害者への援助」と「条約の普遍化」を挙げた。
核被害者への援助は、過去に核実験が行われたカザフスタンやキリバスなどの被害者を援助する枠組みが議論されており、目標に掲げる「国際信託基金」の設立が再検討会議の焦点の一つだという。また、日本をはじめ条約に参加していない各国に向けた働きかけも課題となる。
リスクもコストも高い核兵器
国内での非核三原則見直しは、今春にも見直しに向けた論議が始まると報道されている。政府内には「持たず」「作らず」「持ち込ませず」のうち、「持ち込ませず」を見直し、米国が保有する核兵器の共有を目指すという主張が台頭。これらの動きに対し浅野さんは「すべての国の指導者が核兵器の使用に冷静な判断をくだせる保証はなく、過去には多くの危機的な事態が発生している。核兵器の開発や運用は経済コストも莫大。山積するリスクや問題点を理解し、核廃絶の実現へ声を上げていきましょう」と呼びかけた。
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