有機米デザインへ出資 有機米市場拡大へ取り組み支援 アグリビジネス投資育成2023年2月20日
アグリビジネス投資育成は2月17日、有機米デザインへの出資を発表。自動抑草ロボットの普及や有機米流通構築による有機米市場拡大にむけた有機米デザインの取り組みを支援する。
有機米デザインの山中大介代表取締役(左)とアグリビジネス投資育成の松本恭幸取締役代表執行役
有機米栽培による単位面積当たり収入は、慣行栽培と比較すると高いが、除草作業を中心とする労働負荷が大きく有機米栽培拡大の最大のボトルネックとなっている、また、有機米栽培体系が確立されておらず生産量が少ないため安定供給が難しく、結果として有機米の流通が構築されていない状況にある。
有機米デザインは、「自動抑草ロボット(通称:アイガモロボ)の「開発」と、「有機米の生産支援および流通・販売」という2つの事業により、有機農業の市場成長に貢献し持続可能な日本農業の実現を目指している。
アイガモロボの開発は、2012年から元自動車会社のエンジニア2人を中心に、有機米栽培の課題である除草の手間を極小化することを目的にスタート。2019年に山形・庄内地方の街づくり会社であるヤマガタデザインが実用化に向けて加速するため有機米デザインを設立し、共同研究先である東京農工大学発ベンチャーとして創業。数年にわたる全国自治体等でのアイガモロボを活用した有機米生産の実証実験等を経て、1月から500台限定でアイガモロボの販売が始まった。
有機米デザインでは、今回調達した資金を「アイガモロボの量産化へ向けた生産体制構築と品質向上のための研究開発」、「アイガモロボを活用した有機米の産地形成と販路拡大の強化」などにあてる。これにより、有機米の普及・拡大に向けた取り組みを加速。国が掲げる2050年までに(耕地面積に占める)有機農業の取組面積の割合を25%(100万ha)に拡大する目標達成につなげる。
有機米デザインの事業は、持続可能な農業である有機米栽培の最大の課題である除草作業負荷を解消させ、有機米収穫後の流通を構築するなど、生産・販売の両面から有機米市場拡大に寄与する取り組み。アグリビジネス投資育成は、株主の日本政策金融公庫、農林中央金庫を始めとした系統組織等のネットワークを活用し、有機米デザインが手掛ける事業を全面的にサポートする。
最新の記事
-
シンとんぼ(46)食の安全とは(4)毒性についての理解2023年6月3日
-
トマト病害虫雑草防除のネタ帳 施用法②【防除学習帖】第202回2023年6月3日
-
有機農業とは83 有機質資材を活用した施肥㉑【今さら聞けない営農情報】第202回2023年6月3日
-
「日本の農業高校とも交流したい」イタリアの農業専門学校 ローマ在住ジャーナリスト・茜ヶ久保徹郎【イタリア通信】2023年6月3日
-
メディアの「売れる記事」は間違った世論を誘導する【原田 康・目明き千人】2023年6月3日
-
農業理解に"つながり"大切 JA東京スマイル・眞利子伊知郎組合長(1)【未来視座 JAトップインタビュー】2023年6月2日
-
農業理解に"つながり"大切 JA東京スマイル・眞利子伊知郎組合長(2)【未来視座 JAトップインタビュー】2023年6月2日
-
農産物の大規模輸出産地づくり支援へ JAグループが初の合同説明会 全国から125団体参加2023年6月2日
-
【人事異動】農水省(6月5日付)2023年6月2日
-
「世界卓球選手権ダーバン大会」で活躍 日本代表10人が全農を訪問2023年6月2日
-
JR大阪駅でみのりみのるマルシェ「大阪の実り」10日に開催 JA全農2023年6月2日
-
ウクライナ危機で「水産物の安定供給脅かされるリスク顕在化」 「水産業の食料安保」を特集 水産白書2023年6月2日
-
国産練乳を使用「Panest×ニッポンエール練乳蒸しパン」新発売 JA全農2023年6月2日
-
【JA人事】JA八千代(千葉県)新組合長に鈴木秀昭氏(3月24日)2023年6月2日
-
【JA人事】JAかみはやし(新潟県)阿部元広組合長 を再任(5月27日)2023年6月2日
-
JAアクセラレーター第5期に採択「ISSA KITCHEN TOKYO」事業展開を加速 RelieFood2023年6月2日
-
(334)健康は「権利」?「義務」?【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2023年6月2日
-
ヤマスイグループの株式を譲受 農林中金キャピタル2023年6月2日
-
農業の困りごとを相談「スーパー農家 トミさん/Agri-GPT」無料プラン提供2023年6月2日
-
旬のさくらんぼ「佐藤錦」のショートケーキなど期間限定で登場 銀座コージーコーナー2023年6月2日