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トウモロコシの生物的硝化抑制 鍵となる物質の同定に成功 窒素施肥量削減へ 国際農研×農研機構2023年6月29日

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国際農研は、農研機構と共同で、トウモロコシの根から産生される生物的硝化抑制(BNI)の鍵となる親水性BNI物質「MBOA」の同定に成功。土壌とBNI物質による培養実験や化学分析により、土壌硝化菌の硝化と増殖を抑制し、トウモロコシの主要なBNI物質であることを科学的に証明した。窒素肥料を削減できるBNI強化トウモロコシの開発に向けて前進が期待される。

トウモロコシ根から見出したBNI物質の活性の強さと構造。各物質名の括弧の中はBNI活性の強さを示す。数値が小さいほど活性が強いトウモロコシ根から見出したBNI物質の活性の強さと構造。
各物質名の括弧の中はBNI活性の強さを示す。数値が小さいほど活性が強い

近代農業は、工業生産された窒素を多量投入することで増収を図ってきたが、トウモロコシやコムギなどの農地に施肥された窒素肥料の50%以上は、作物に利用されず農地外へと流出している。この窒素流出の大きな原因は、硝化菌による「硝化」。これは窒素肥料成分であるアンモニア態窒素を土壌中の微生物(硝化菌)が酸化し、硝酸態窒素へと変換することで、硝化過程で生成した硝酸態窒素は土壌に吸着されず、地下水とともに流出し水質汚染の一因となる。

さらに、硝化と脱窒の過程で排出される亜酸化窒素(N2O)は、農業で排出される主要な温室効果ガスの一つ。こうした過剰な施肥と硝化がもたらす水質汚染や温室効果ガスは環境への負荷となることから、窒素利用効率の向上や環境汚染を低減する対策技術が強く求められている。

親水性BNI物質「MBOA」は、特定のイネ科植物(トウモロコシ、コムギ)が産生する二次代謝物質であることが知られている。同研究グループは、土壌とBNI物質による培養実験や化学分析により、MBOAが硝化菌の硝化反応と増殖を抑制し、硝化を阻害することを解明。さらに、疎水性BNI物質であるHDMBOAが土壌中で化学的により安定で強力なBNI活性を持つMBOAに変換され、BNIを発揮することを見出した。

また、BNI発現において重要なMBOAを指標とし、世界で最も多く生産される畑地作物であるトウモロコシ(生産量は10.3億トン、コムギは7.4億トン)のBNI能を強化することは、窒素肥料の流出と環境汚染を減らし、地球の窒素循環の改善につながる。

予想されるトウモロコシの生物的硝化抑制(BNI)のメカニズム予想されるトウモロコシの生物的硝化抑制(BNI)のメカニズム

同研究で得られた知見を活かし、農業分野での実利用に適した「BNI強化トウモロコシ」の開発を通じて、環境負荷を軽減した持続的なトウモロコシ生産システムの開発を推進する。

同研究の成果は4月25日、国際科学雑誌『Plant and Soil』オンライン版に掲載された。

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