【注意報】果樹カメムシ類が多発 第一世代成虫の園地飛来に注意 福島県2024年7月30日
福島県病害虫防除所は、果樹類に果樹カメムシ類が県内全域で誘殺数が多い状況が続いていることから、7月30日に令和6年度病害虫発生予察注意報第3号を発表した。
福島県病害虫防除所によると、フェロモントラップ調査における4月5半旬~6月6半旬の果樹カメムシ類の越冬世代の誘殺数は、調査している8地点のすべてで平年より多く、平年の2~6倍(表1)。また、6地点では直近の多発生年(2020年)と比較して誘殺数が多かった。
7月以降も多数の誘殺が続いている地点があり、7月中下旬の発生予察巡回調査において、リンゴ、モモ、ナシとも被害果が確認されている。以上のことから、果樹カメムシ類の密度が高く、8月以降の第一世代成虫の飛来による果樹類での被害が懸念される。
同防除所では次のとおり防除対策を呼びかけている。
〇果樹カメムシ類の第一世代成虫は、通常7月下旬頃から発生し、8月上旬頃にピークとなる(図)。ただし、園地への飛来時期については予測が困難であるため、園内での成虫の飛来状況をよく確認し、多数の飛来を確認した場合は、樹種に応じて表2~4の薬剤を選んで早急に散布する。その際は農薬使用基準を遵守すること。また、合成ピレスロイド剤(3A)は天敵への影響が大きく、ハダニ類やカイガラムシ類の増加を招くことがあるため留意する必要がある。
〇果樹カメムシ類は、移動性が大きいため、防除効果を高めるために、地域で一斉防除を行うことが望ましい。また、今年は、ナシヒメシンクイの発生が多いため、定期の予察情報などを参考として、カメムシ類と併せて防除を徹底する。
〇多目的防災網の設置は、果樹カメムシ類などの飛来性害虫の被害を抑制できる(平成28年度参考となる成果)ため、速やかに展帳する。設置可能な園地では、今後の飛来に備えて設置する。
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(150)-改正食料・農業・農村基本法(36)-2025年7月12日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(67)【防除学習帖】第306回2025年7月12日
-
農薬の正しい使い方(40)【今さら聞けない営農情報】第306回2025年7月12日
-
【注意報】水稲に斑点米カメムシ類 県下全域で多発のおそれ 茨城県2025年7月11日
-
【注意報】斑点米カメムシ類 県内全域で多発のおそれ 新潟県2025年7月11日
-
【注意報】果樹に大型カメムシ類 果実被害多発のおそれ 北海道2025年7月11日
-
【注意報】果樹カメムシ類 県内全域で多発のおそれ 福島県2025年7月11日
-
【注意報】おうとう褐色せん孔病 県下全域で多発のおそれ 山形県2025年7月11日
-
【第46回農協人文化賞】出会いの大切さ確信 共済事業部門・全国共済農協連静岡県本部会長 鈴木政成氏2025年7月11日
-
【第46回農協人文化賞】農協運動 LAが原点 共済事業部門・千葉県・山武郡市農協常務 鈴木憲氏2025年7月11日
-
政府備蓄米 全農の出荷済数量 80%2025年7月11日
-
【'25新組合長に聞く】JA加賀(石川) 道田肇氏(6/21就任) ふるさとの食と農を守る2025年7月11日
-
【'25新組合長に聞く】JA新みやぎ(宮城) 小野寺克己氏(6/27就任) 米価急落防ぐのは国の責任2025年7月11日
-
(443)矛盾撞着:ローカル食材のグローバル・ブランディング【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年7月11日
-
【2025国際協同組合年】協同組合の父 賀川豊彦とSDGs 連続シンポ第4回第二部2025年7月11日
-
米で5年間の事前契約を導入したJA常総ひかり 令和7年産米の10%強、集荷も前年比10%増に JA全農が視察会2025年7月11日
-
旬の味求め メロン直売所大盛況 JA鶴岡2025年7月11日
-
腐植酸苦土肥料「アヅミン」、JAタウンで家庭菜園向け小袋サイズを販売開始 デンカ2025年7月11日
-
農業・漁業の人手不足解消へ 夏休み「一次産業 おてつたび特集」開始2025年7月11日
-
政府備蓄米 全国のホームセンター「ムサシ」「ビバホーム」で12日から販売開始2025年7月11日