根こぶ病抵抗性のハクサイ新品種を開発 成果を紹介 生研支援センター2024年9月12日
神戸大学を代表機関とする研究グループは、、複数の根こぶ病抵抗性遺伝子を持つハクサイの新品種開発に取り組み、DNAマーカーを活用して、新品種「祭典ネオ70」を開発した。農林水産業や食品産業における新産業の創出や技術革新を目指す研究に資金を提供する生研支援センターは、この研究成果を紹介している。
全国のハクサイの生産現場では、長年の連作や、近年の異常気象、気候変動により、根が肥大化・変形して、水分や肥料が吸えなくなり、枯れてしまう『根こぶ病』が深刻な問題となっている。
根こぶ病にはこれまで土壌改良や殺菌剤などの農薬で対処してきたが、コストと労力がかかる上、病気の発生を完全に防ぐことは難しかった。そこで、神戸大学を代表機関とする研究グループは、複数の根こぶ病抵抗性遺伝子を持つハクサイの新品種開発に取り組み、DNAマーカーを活用して、新品種「祭典ネオ70」を作り出した。
根こぶ病菌には複数の型があり、型により有効な抵抗性遺伝子が異なり。このため、複数の型の根こぶ病抵抗性を持つ品種を開発するには、複数の根こぶ病抵抗性遺伝子を一つの品種に併せ持たせる必要がある。従来の品種育成では、異なる抵抗性遺伝子を持つ品種を交配し、得られた個体に病原菌を感染させて抵抗性を示す個体を選び出すことを繰り返す必要があり、目標とする品種を開発するには10年余の多大な時間と労力を要する。
一方、DNAマーカーを利用すれば、苗の段階で抵抗性遺伝子の有無を判定できる。研究グループは、このDNAマーカーを活用し、大量の個体から迅速に選抜することで、従来の品種育成に要する半分の期間で、複数の根こぶ病抵抗性遺伝子を併せ持つハクサイの新品種を開発した。この新品種を栽培すれば、農薬使用を削減できるため、生産コストの低減や省力化により、安定生産に貢献することが期待される。
重要な記事
最新の記事
-
米の価格 前週比▲48円 3週連続下落 農水省調査2025年6月17日
-
【サステナ防除のすすめ2025】水稲の本田防除(1)育苗箱処理剤が柱2025年6月17日
-
【サステナ防除のすすめ2025】水稲の本田防除(2)雑草管理小まめに2025年6月17日
-
米 収穫量調査 衛星データなど新技術活用へ2025年6月17日
-
価格高騰で3人に1人が米の消費減 パンやうどん、パスタ消費が増加 エクスクリエの調査から2025年6月17日
-
【JA人事】JA中野市(長野県) 望月隆組合長を再任2025年6月17日
-
備蓄米の格安放出で農家圧迫 米どころ秋田の大潟村議会 小泉農相に意見書送付2025年6月17日
-
深刻化するコメ加工食品業界の原料米確保情勢【熊野孝文・米マーケット情報】2025年6月17日
-
2025年産加工かぼちゃ出荷販売会議 香港輸出継続や規格外品の試験出荷で単収向上を JA全農みえ2025年6月17日
-
2024年産加工用契約栽培キャベツ出荷販売反省会を開催 旬別出荷計画の策定や「Z-GIS」の導入推進を確認 JA全農みえ2025年6月17日
-
和歌山「有田みかん大使」募集中 JAありだ共選協議会2025年6月17日
-
【浅野純次・読書の楽しみ】第110回2025年6月17日
-
転職希望者対象に「農業のお仕事説明会」 6月25日と7月15日に開催 北海道十勝総合振興局2025年6月17日
-
「第100回山形農業まつり農機ショー」8月28~30日に開催 山形県農機協会2025年6月17日
-
北海道産赤肉メロン使用「とろける食感 ぎゅっとメロン」17日から発売 ファミリーマート2025年6月17日
-
中標津町と繊維リサイクル推進に関する協定締結 コープさっぽろ2025年6月17日
-
神奈川県職員採用 農政技術(農業土木)経験者募集 7月25日まで2025年6月17日
-
【役員人事】ノウタス(6月17日付)2025年6月17日
-
「九州うまいもの大集合」17日から開催 セブン‐イレブン2025年6月17日
-
農薬出荷数量は1.5%増、農薬出荷金額は2.8%増 2025年農薬年度4月末出荷実績 クロップライフジャパン2025年6月17日