八幡営農と業務提携 国産初のデュラム小麦安定栽培に挑戦 国際ドローン協会2025年5月7日
株式会社八幡営農(兵庫県加古川市)と一般社団法人国際ドローン協会(IDA)はこのほど業務提携を締結。両社の強みを活かした新たな事業として国産初のデュラム小麦の安定栽培に挑戦する。
業務提携を結んだ八幡営農の前田祥道代表(右)と国際ドローン協会の榎本幸太郎代表理事
八幡営農は、日本では気候的に栽培が難しく、大半を輸入に頼っているパスタ用デュラム小麦の国産化に挑戦。日本で初めて品種登録され自社で栽培したデュラム小麦「セトデュール」を原料にした「加古川パスタ」を製造・販売しているが、デュラム小麦は乾燥した気候を好み、高温多湿な日本では赤カビ病などの発生で安定栽培は難しい。こうした栽培上の課題を乗り越えるため、業務提携ではIDAが持つドローンおよび農業デジタル技術のノウハウを導入し、デュラム小麦の安定生産と地域農業の高度化を目指す。
提携における中核的テーマの一つが、「人材育成と地域に根ざしたスマート農業の実装」。八幡営農は、今後自社内でドローンを活用した薬剤散布業務を本格的に展開していく方針を掲げている。農作物の品質向上、病害防除の精度向上、省力化・効率化を追求する中、ドローン技術を単なる外注サービスとしてではなく、自社業務として取り込み、ノウハウと人材を蓄積していく戦略となる。
これに対し、IDAは「ドローン技術の現場定着」を目的に、操縦技術の習得から国家資格の取得、現場での実践運用まで一貫した支援体制を構築。特にIDAでは、農業用ドローンの操縦に国家資格「一等/二等無人航空機操縦士」の取得を必須とする独自のポリシーを採用している。
現行の航空法では、農業用ドローンによる薬剤散布は国家資格を持たなくても可能。これに対しIDAは、「第三者の理解と信頼を得るための"見える安全性"」、「操縦技術と知識の高度化による事故防止と作業精度の最大化」、「社会全体でのドローン理解の促進と業界標準の引き上げ」という理念で取り組んでいる。
2024年に実施された千葉県東庄町での約1000ヘクタールの大規模防除作業では、4人すべてのパイロットが「一等無人航空機操縦士」資格を有しており、無事故・高精度の実績を達成。こうした事例は、農業の現場におけるドローン活用の信頼性を社会に示す重要なモデルケースで、八幡営農でもすでに、IDAで訓練を受けた人材が薬剤散布に従事している。同社は今後、さらに社内から新たな操縦者を育成し、持続可能で自立したドローン運用体制の構築を目指す。
今回の業務提携を通じて、両者は「デュラム小麦の国産化」という前例の少ない挑戦に挑みながら、農業の省力化・デジタル化・次世代化を推進。八幡営農は今後、ドローンによる薬剤散布事業の自社展開を本格化させ、IDAと「農業の持続可能な未来づくり」へ貢献する。また、地方から日本の農業の未来を切り拓くモデルケースとして、地域農業のブランド力強化、人材育成、6次産業化の推進を目指す。
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(187)食料・農業・農村基本計画(29)そばに関するKPIと施策2026年4月4日 -
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(104)ニコチン性アセチルコリン受容体アロステリックモジュレーター-部位Ⅰ【防除学習帖】第343回2026年4月4日 -
農薬の正しい使い方(77)土壌吸着の仕組み【今さら聞けない営農情報】第343回2026年4月4日 -
備蓄米応札に最大限取り組みを 全中・全農が合同会議2026年4月3日 -
【いつまで続く? 気候危機】脱炭素進まぬ日本 まず世論転換策 三重大学教授 立花義裕氏2026年4月3日 -
JA貯金残高 107兆7311億円 2月末 農林中金2026年4月3日 -
3ha未満の農家退場で192万tの米不足 スーパー業界も理解 「米のコスト指標」が守るもの2026年4月3日 -
(479)新しい職場と小さな異文化体験【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2026年4月3日 -
長野県産米が「お客様送料負担なし」 3日からキャンペーン開始 JAタウン2026年4月3日 -
英国王室領ガーンジー島に再保険子会社設立 JA共済連2026年4月3日 -
旬の柑橘 愛媛県産「清見オレンジ」と宮崎県産「日向夏」のパフェ登場 銀座コージーコーナー2026年4月3日 -
鹿児島県大崎町と「脱炭素社会の実現及び地域資源の循環利用促進に関する連携協定」締結 三ッ輪ホールディングス2026年4月3日 -
最大20万円補助「関係人口創出・拡大へ対流促進事業補助金」募集開始 群馬県太田市2026年4月3日 -
岩手県紫波町の廃校で「AI活用型 次世代わさび農場」始動 NEXTAGE2026年4月3日 -
果実感アップ「セブンプレミアム まるで完熟マンゴー」7日から発売2026年4月3日 -
液肥管理が増設不要で低コスト 自動灌水制御盤「ウルトラエースK2」新発売 渡辺パイプ2026年4月3日 -
レンゴーと共同出資会社設立 バイオエタノール事業を開始 住友林業2026年4月3日 -
4月4日「こども見守り活動の日」新小学1年生の交通事故防止を啓発 こくみん共済 coop2026年4月3日 -
「米と水田」生産と消費の視点から考える学習会 生協6グループが合同開催2026年4月3日 -
石原産業 企業ブランドを刷新 新たにコーポレートスローガンを制定2026年4月3日


































