スイス・チューリッヒで「わさび栽培システム」導入 欧州で販売展開へ NEXTAGE2025年12月12日
わさび栽培設備を提供するアグリテック企業のNEXTAGEは、同社初となる海外導入案件として、スイス・チューリッヒを拠点とする Suisabi GmbHへわさび栽培システムの提供を決めた。

アルプスの麓に位置する金融都市のチューリッヒは、高級食文化の中心地としても知られ、ミシュラン星付きの名門レストランが集中する地域。今回のわさび栽培設備の導入は、和食需要の高まりに加え、ヨーロピアンフュージョンレストランでの本物のわさびを求めるシェフの声に応える形で実現した。
チューリッヒにおける今回の導入は、単なる海外での販売実績の一つではなく、ヨーロッパで初めての「真妻わさび」本格商用栽培と、現地レストランへの安定供給を目指した取り組み。NEXTAGEの海外展開戦略における重要なマイルストーンとなる。
ヨーロッパの高級レストランでは、これまで本物の生わさびを安定供給する手段がほとんど存在せず、多くが代替品に頼っていた。NEXTAGEが提供する最高級品質のわさび現地生産システムは、その供給構造を根本から変える可能性がある。
今回のプロジェクトは、大きく3つのフェーズに分けられ、フェーズ1は現地での栽培実証と最適化、フェーズ2で葉茎や根茎のテストマーケティング、フェーズ3で生産量や体制の拡大を目指す。
スイスは高度な水管理技術と環境意識の高さを持つ一方、水質は日本のわさび産地とは大きく異なる。硬水が主流で、ミネラルバランスやpH、EC値など、わさびの生育に影響を与える要素を綿密に調整する必要がある。NEXTAGEのIoT制御・環境最適化技術・独自開発のAIモデルを組み合わせたわさび栽培システムは、現地条件に合わせて最適な栽培管理が可能となる。
わさび栽培プロジェクト立ち上げ地から望むチューリッヒ湖
今回の導入決定は、わさびという日本固有の作物・栽培技術を、環境・文化の異なる地域へ適応させる挑戦で、農業技術・食文化の両面で大きな意義を持つ。同社は今後、わさび栽培システムのチューリッヒでの導入を先駆けに、ヨーロッパ各国への展開を視野に入れ、持続可能で高品質なわさび供給モデルの構築を進める。
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