廃棄予定のパンを堆肥に活用し野菜生産 アルソア本社2020年7月16日
アルソア本社(株)は、八ヶ岳にある無農薬・有機栽培の野菜を生産する自社農園「アルソアレインボーファーム」で、都内のベーカリーで廃棄予定のパンを堆肥に活用した野菜を、2020年3月から生産開始した。新型コロナウイルス感染拡大防止のため休業していた農園併設カフェレストラン「奏樹カフェ&ダイニング」の再オープンに合わせ、初めて提供することにした。
賞味期限切れのパンを使った堆肥
これまで同農園の堆肥は、国産素材のみを使うキノコ栽培農家で不要になった菌床やクラフトビール醸造所の麦芽搾りカスのほか、健康食品生産時に排出される酵素繊維を原料に使用。これに酵母や納豆菌など生活に身近で土づくりにもよい菌を加え、菌の力で発酵させ自社製造していた。
今回、同農園の豊かな環境と無農薬にこだわり栽培した健康的で栄養価の高い野菜を、国産小麦にこだわる都内のベーカリーが高評価したことを契機に、コラボレーションを開始。
同ベーカリーでは、廃棄物低減を目指し努力してきたが、消費期限が切れてしまうパンをゼロにできないという課題が残っていた。今回のコラボにより、これまで廃棄が避けられなかった消費期限切れパンを、同農園の堆肥原料の一部として再利用することが可能になった。
今年は約12tの堆肥を製造し1年間で約200種類の野菜を生産する予定。アルソア本社(株)は、収穫された野菜を農園に隣接する自社レストラン「奏樹カフェ&ダイニング」で7月から提供するサラダや健康食品の原材料などに使用する。
また、コラボレーション先のベーカリーには、サンドイッチやサラダなどの具材になるケールと季節の野菜を提供。廃棄予定のパンが野菜になって再び店頭に並ぶ食品の循環システムも実現する。
アルソアレインボーファーム
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