ドローン配送の市場規模 2030年に390億1300万米ドル到達予測2021年5月11日
(株)グローバルインフォメーションは5月7日、市場調査レポート「ドローン配送の世界市場 (~2030年):ソリューション (プラットフォーム・インフラ・ソフトウェア・サービス)・タイプ (固定翼・マルチローター・ハイブリッド)・距離 (近距離・長距離)・梱包サイズ (2Kg未満・2-5 Kg・5Kg超)・飛行時間・エンドユーズ・地域別」 (MarketsandMarkets) を発売した。
ドローン配送の市場規模は、2020年の5億2800万米ドルから年平均成長率(CAGR)53.8%で成長し、2030年には390億1300万米ドルに達すると予測。高速配送に対する需要の高まり、ドローンによる荷物配送を促進するための規制枠組みの改正、二酸化炭素排出量の削減に対する需要の高まりなどが、市場の成長を促進する要因となっている。
物流・運輸、小売、農業、ヘルスケアなどの分野で事業を展開する企業は、荷物の当日配送をスムーズに行うために、ドローン配送をビジネスモデルに組み込む努力をしている。また、ドローン技術の進歩は、自律的かつ安全な荷物の配送を実現し、ドローン配送のエコシステムでの採用拡大につながっている。
新型コロナウイルスによるドローン配送市場への影響
新型コロナウイルスの感染拡大は、短期的な混乱と長期的な構造変化をもたらした。Eコマース分野では、食料品やホームケアなどの新しいオンラインカテゴリーの成長が鈍化していることから、サプライヤーは、ドローンやロボットなどの自律的な手段を利用した、人の手を介さない商品の配送を実現。例えば、米国の多国籍企業、UPS社は、ドイツのドローンメーカーWingcopter社と提携し、非接触型配送のためのドローンの導入を加速している。空中配達用ドローンは、法執行機関、医療サービスプロバイダー、クイックサービスレストラン、物流会社、各種Eコマース企業などで広く利用されている。
牽引要因:緊急物資の需要の増加と、迅速な配達
貨物輸送の技術革新と物流・運送会社の投資の増加に伴い、Eコマース、クイックサービスレストラン、コンビニエンスストア、ヘルスケア分野などで配送用ドローンの利用が増加。さらに、世界のEコマース業界では、空撮用ドローンの導入が進んでいる。小売業者は、ドローンを使ってSKU(ストックキーピングユニット)を管理することで、配送リードタイムを短縮し、配送の柔軟性とスピードを高めようとしている。
抑制要因:インフラの高コスト
現在、ドローンによる配送サービスは初期段階にある。新しい技術で、重量や使用地域に制限があるため、運用コストが高騰。現在、一般的なドローンが搭載可能な重量は1~12kg、配送距離の範囲は1~25kmとなっている。投資コストが高いためにインフラが整備されていないことが、ドローン配送市場の成長を阻害している。また、これらのドローンは、ベトナムやインドなどの新興国では導入が限られている。これは、都市部以外では地上のコントロールステーションやモバイルタワーなどの適切なインフラがないことや、設置にかかるコストが懸念されているため。また、新興国では、ドローン配送を円滑に行うための着陸場、充電ステーション、マイクロ・フルフィルメント・センターなどのプラットフォームの設置が困難になる可能性がある。
重要な記事
最新の記事
-
【特殊報】チュウゴクアミガサハゴロモ 果樹園地で初めて確認 富山県2025年5月15日
-
【注意報】ムギ類赤かび病 多発リスクに注意 三重県2025年5月15日
-
"安心のお守り"拡充へ JA共済連 青江伯夫会長に聞く【令和6年度JA共済優績組合表彰】2025年5月15日
-
【地域を診る】観光・イベントで地域経済は潤うのか 地元外企業が利益吸収も 京都橘大学学長 岡田知弘氏2025年5月15日
-
【鈴木宣弘:食料・農業問題 本質と裏側】前回のトランプ政権との日米貿易交渉の失敗に学べるか(1)2025年5月15日
-
【鈴木宣弘:食料・農業問題 本質と裏側】前回のトランプ政権との日米貿易交渉の失敗に学べるか(2)2025年5月15日
-
【鈴木宣弘:食料・農業問題 本質と裏側】前回のトランプ政権との日米貿易交渉の失敗に学べるか(3)2025年5月15日
-
麦に赤かび病、きゅうりのアザミウマ類など多発に注意 令和7年度病害虫発生予報第2号 農水省2025年5月15日
-
パッケージサラダ7商品 を価格改定 6月1日店着分から サラダクラブ2025年5月15日
-
なぜ「ジャガイモ―ムギ―ビート」?【酒井惇一・昔の農村・今の世の中】第340回2025年5月15日
-
「イミダクロプリド」は農水省再評価前から自主的に制限 環境に調和した持続可能な農業へ バイエルクロップサイエンス(1)2025年5月15日
-
「イミダクロプリド」は農水省再評価前から自主的に制限 環境に調和した持続可能な農業へ バイエルクロップサイエンス(2)2025年5月15日
-
「JAグループ宮城 営農支援フェア2025」がラジオCMで告知 JA全農みやぎ2025年5月15日
-
いちごの収穫・パック詰め体験イベント開催 新規就農者研修も募集へ JA全農みやぎ2025年5月15日
-
就農希望者が日本の農業を"見つける" 2025年度の「新・農業人フェア」 農協観光と「マイナビ農業」2025年5月15日
-
JA三井リースが新中計「Sustainable Evolution2028」策定 課題解決で持続的成長目指す2025年5月15日
-
「NARO生育・収量予測ツール」にトマト糖度制御機能を追加 農研機構2025年5月15日
-
冷凍・国産オーガニックほうれん草 PB「自然派Style」から登場 コープ自然派2025年5月15日
-
独自品種でプレミアムイチゴ「SAKURA DROPS」立ち上げ 東南アジアの高級スーパーで販売 CULTA2025年5月15日
-
茨城の深作農園「日本さつまいもサミット」殿堂入り農家第1号に認定2025年5月15日