AIによる気象リスク早期検知サービスと予兆保険 社会実装へ検証開始 損保ジャパン2021年11月18日
損保ジャパンとSOMPOリスク、電通国際情報サービス(ISID)の3社は、農作物に被害をもたらす自然災害・気象リスクの発生をAIによる予測モデルで早期に検知し、対策を促す新たなサービス・保険について、社会実装に向けた検証を開始。同検証の実施に協力するパートナー企業、自治体、研究機関を募集している。
ビジネスモデル図
損保ジャパンとSOMPOリスクは、農作物の収量・品質の安定につながる新たなサービス・保険として、気象の影響による農作物被害を未然に防ぐための「リスク検知・アラートサービス」の開発と、被害を未然に防ぐための対策にかかる費用に対して保険金を支払う「予兆保険」の組成を目指している。2020年からビッグデータの取得や分析、農業IoTに強みを持つISIDと連携し、共同で取組みを進めてきた。この取り組みにあたり、損保ジャパンは「予兆保険」の組成、SOMPOリスクはリスク予測モデル開発支援と保険組成支援、プロジェクトコーディネーションを担当。また、ISIDは、「リスク検知・アラートサービス」を開発する。
3社は、これまで、特に水稲を対象に取り組んでおり、独自開発したAI予測モデルにより水稲の高温障害の発生を早期に予測。また、被害回避のために必要な追肥の実施を生産者に促すことにより、米の収量・品質の安定化を目指している。追肥にかかる費用を保険で補償するほか、無人ヘリコプターやドローンによる追肥作業の代行など、具体的な対策手段の提供もサービスに含めることを想定している。
水稲の高温障害は、稲が実る時期(登熟期)に気温が高くなることで発生し、収量不足と品質劣化を引き起こす。登熟期の高温が予想された際に、登熟以前の早期の段階(栄養成長期)に追肥を実施すれば、被害の発生を抑えられることは、農業技術として認知されているが、1~2か月先の気象を予想することは難しい。また、仮に高温が予想できたとしても、追肥にかかる労働力の確保や費用負担は、個々の生産者に委ねられることから、対策(追肥)を講じられるとは限らない。同取組みは、こうした水稲の高温障害リスクと対策上の課題に対して、ソリューションを提供する。
3社は、水稲の生育条件や気象条件からAIによって早期に将来の高温障害発生を予測する技術(予測モデル)の開発を目指し、技術検証に取組んできた。これまでに、複数の都道府県農業試験場などからデータ提供や助言の協力を得て、高温障害発生予測モデルのプロトタイプ構築を完了。このほど、社会実装に向けた検証フェーズへと移行することとなった。
社会実装に向けて、検証地域や品種を拡大し、水稲の高温障害予測モデルの精度検証を実施。また、追肥手段提供サービスについても検証する。
リスクの予測と対策のスケジュール
◎募集概要
応募条件:以下のいずれかにあてはまる場合
1.契約農家から業務用米の仕入れを行っている企業
2.業務用米の生産を行っている生産者・生産者団体
3.水稲の高温障害対策に関心のある自治体あるいは研究機関
期待する役割:予測モデルの検証のための実データの提供、実運用を想定した課題検証への協力など
検証実施期間:11月~2022年3月(予定)
応募方法:事務局メールアドレス(suitou-yotyou@sompo-rc.co.jp)に連絡。
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