農地の土壌を汚さず土の温かさを利用 ビニールハウス養殖を本格支援 太陽工業2022年2月15日
大型膜面構造物(テント構造物)や土木・物流資材などを手がける太陽工業は、農地の土壌を汚さず土の温かさを利用できるビニールハウス養殖の本格支援を開始。陸上養殖の実証事業者に対しガンデルシート(遮水シート)などを提供し効果を検証している。
陸上養殖で活用できる遮水シートなどの技術を提供
農林水産省の調査によると2020年の日本における荒廃農地は28.2万ヘクタールに及ぶ。使用されていない農地活用の必要性が高まる中、農地を陸上養殖地として転用許可を受ける方策が注目されている。同社は、この陸上養殖で活用できる遮水シートなどの技術を提供。実証事業への支援を通じて、陸上養殖における遮水シートなど同社技術の最適な提供方法の検証を進めている。
同社は今回、千葉県鋸南町の農業用ハウスを活用してバナメイエビの養殖を手掛ける株式会社Seaside Consultingへ技術を提供。Seaside Consultingが使用するビニールハウスの広さは約500平方メートル、施設内の幅5メートル、長さ32メートルの区画を養殖槽として活用した。太陽工業は、一般的に土木資材製品として活用される連続箱型鋼製枠 「マックスウォール」、遮水シート「ガンデルシート」、保護マットの技術を応用した養殖槽と保温シートの設計、加工、施工を行った。
養殖槽としてガンデルシートを使うことで、農地土壌を汚さず農地を活用することができるほか、コンクリート水槽や二次製品よりも安価に養殖槽へ転換することが可能。また、土の温度を利用することで保温性が高まり水の温度管理にも有効となる。
養殖槽の囲いとして使われた「マックスウォール」は、連続した土堤を簡単に設置できる箱型鋼製枠。全国各地で長期間にわたる仮設工、本設工のための仮設資材、災害時における本復旧までの応急対策や、防災用備蓄資材として活用されている。また、高い水密性を確保するため採用された遮水シート「ガンデルシート」は、廃棄物最終処分場をはじめ、ため池・貯留池など様々な用途で、世界50か国で施工されている。保護マットを組み合わせることで、遮水シートの破損・漏水を防ぎ、断熱性も高めることに成功した。
太陽工業は、この他の地域や水産物への実証実験の支援も進め、国内の陸上養殖を積極的に支援していく。
重要な記事
最新の記事
-
(443)矛盾撞着:ローカル食材のグローバル・ブランディング【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年7月11日
-
【注意報】ピーマンにアザミウマ類 県内全域で多発のおそれ 大分県2025年7月10日
-
【注意報】トマト、ミニトマトに「トマトキバガ」県内全域で多発のおそれ 大分県2025年7月10日
-
【注意報】イネカメムシ 県内全域で多発のおそれ 埼玉県2025年7月10日
-
【特殊報】メロンにCABYV 県内で初めて確認 茨城県2025年7月10日
-
【鈴木宣弘:食料・農業問題 本質と裏側】コメ増産こそが自給率を向上させる~輸入小麦をコメで代替すれば49%2025年7月10日
-
【第46回農協人文化賞】地道な努力 必ず成果 経済事業部門・愛知県経済連会長 平野和実氏2025年7月10日
-
【第46回農協人文化賞】全ては組合員のため 経済事業部門・宮崎県農協副組合長 平島善範氏2025年7月10日
-
ジネンジョとナガイモ【酒井惇一・昔の農村・今の世の中】第348回2025年7月10日
-
【2025国際協同組合年】SDGsと協同組合 連続シンポジウム第4回2025年7月10日
-
備蓄米 コンビニの7割で販売を確認 7月9日時点 農水省調査2025年7月10日
-
【人事異動】農水省(7月11日付)2025年7月10日
-
水稲の斑点米カメムシ類 多発に注意 令和7年度病害虫発生予報第4号 農水省2025年7月10日
-
【JA人事】JA加賀(石川県)新組合長に道田肇氏(6月21日)2025年7月10日
-
【JA人事】JA新みやぎ(宮城)新組合長に小野寺克己氏(6月27日)2025年7月10日
-
「田んぼの生きもの調査」神奈川県伊勢原市で開催 JA全農2025年7月10日
-
「米流通に関するファクトブック」公開 米の生産・流通など解説 JA全農2025年7月10日
-
「おかやま和牛肉」一頭買い「和牛焼肉 岡山そだち」ディナーメニューをリニューアル JA全農2025年7月10日
-
本日10日は魚の日「呼子のお刺身いか」など150商品を特別価格で販売 JAタウン2025年7月10日
-
転炉スラグ肥料がイネの発芽・発根・出芽を促進 農研機構2025年7月10日