「次世代型営農太陽光発電システム」が2023年度グッドデザイン賞を受賞 出光興産2023年10月20日
出光興産が今年6月から千葉県木更津市の水田ほ場において実証事業に取り組んでいる、農業と再生可能エネルギー発電を両立する「次世代営農型太陽光発電システム」が、10月5日に発表された2023年度グッドデザイン賞を受賞した。
次世代営農型太陽光発電システム(イネが順調に生育する実証ほ場で)
農村や水田地帯でも太陽光発電のソーラー設置を見かけることが多いが、田園空間の景観を損なうことなく設置できる利点はありそうだ。
同システムは、従来の営農型発電に比べ、農作物の生育に配慮した発電を実現し、「営農」と「発電」の両立を一層追求した事業モデル構築をめざしている。
従来式の固定型架台を使用した発電設備では、パネルによる太陽光の遮蔽が多くの日照量を必要とする作物の生育に影響を及ぼすことから、稲作地等の農地には活用しにくいという課題があった。
同システムでは、太陽光を自動追尾して可動する架台(以下:太陽光追尾型架台)と両面受光型の太陽光パネル(以下:両面モジュール)を導入することで、イネの生育期(4~8月)には太陽光を地表(イネ)に優先的に照射し、生育期以外は太陽光パネルに優先的に照射することで、太陽光発電を行いながら稲作に適した環境条件の制御・最適化が可能となる。
すでに田園空間に溶け込んでいる風力発電のように、ほ場とパネルが一体的に感じられるかもしれない。
なお、発電した電力は、同社100%子会社の出光グリーンパワーを通じて一般販売する。また、9月からは、国立大学法人東京農工大学と次世代営農型太陽光発電の設備下部の作物の生育・収穫量の評価を目的とした共同研究を開始している。
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