生産資材:年頭あいさつ2015
木股 昌俊 氏(農業機械公正取引協議会 会長)2015年1月1日
平成27年の年始にあたり、農業関連団体から農業協同組合新聞・JAcomに寄せられた年頭のごあいさつを紹介します。
35年間築き上げた公正競争規約
さらなるレベルアップで信頼向上
新年明けましておめでとうございます。謹んで新年のお慶びを申し上げます。
◇ ◇
昨年のわれわれを取り巻く情勢につきましては、変化に富んだ一年でありました。
日本経済については、アベノミクスにより円安・株高が進行する一方で、消費増税に伴う駆け込み需要とその反動も大きなものがありました。また、日本農業については、農地集約に向けた動きである農地中間管理機構の設立や生産調整・経営所得安定対策の見直しなどが動き出す他、スマート農業(ICT化・ロボット化)に大きな注目が集まるなど、農業の競争力強化に向けた素地が整えられつつあります。しかしながら、米価の低落傾向については、国内農機需要に大きな影を落としております。
このように、我々の業界を取り巻く状況は刻々と変化を遂げておりますが、日本農業が持続・発展を続けていくには、農業機械が欠かせない資材の一つであることは、不変の事実であります。農業の変化に応じて、農業の発展・食料問題の改善に繋がるソリューションを強化して参りましょう。
◇ ◇
さて、近年各地で食品表示等の不正事案が多発したことを受けて、消費者の安全・安心の確保のため、消費者行政の体制整備が図られております。その一環として、公正競争規約の根拠法である景品表示法が改正され、不当表示事案に対する課徴金制度の導入とともに、事業者のコンプライアンス意識を高めるため、事業者に対して表示等の適正な管理のための必要な措置を講じるよう義務づける規定が設けられています。
本会が運用する農業機械に関する公正競争規約は、過大な景品類の提供や不当な表示の未然防止を図るため、業界の実情や取引の実態を踏まえた景品類の提供や表示・広告に関する業界ルールであります。今後は、更に規約の遵守及びそのための体制整備等が求められることになろうかと考えます。
ご高承のとおり公正競争規約が制定されて35年が経過しており、この間、農業機械の営業スタイルも大きく変化をし、また、規制緩和や消費者保護に時代の要請もシフトしてきている中、消費者である農業者の信頼に応えていくために、公正競争規約も常に時代に対応した形・内容となるよう見直しが重ねられて来ました。そして、この公正競争規約の遵守を通じ35年間かけて築き上げてきた業界への信頼をしっかりと受け継ぎ、これをさらにレベルアップさせていく必要があると強く感じている次第です。
◇ ◇
最後になりましたが、新しい年が皆様方にとってよりよい年であり、更なる発展の年になりますよう祈念申し上げ、年頭のご挨拶とさせていただきます。
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