農協の資材価格「満足してない」5割2017年4月12日
農林水産省のモニター調査
農林水産省は農協の経済事業に対する農業者モニターを対象にした意識調査結果を3月28日に公表した。農業生産資材の価格については「満足していない」が5割、農畜産物の販売価格については「どちらともいえない」が4割だった。
調査は平成28年8月下旬から9月上旬まで実施した。全国の農業者モニター1269人にうち、1149人から回答を得た(回収率90.5%)。
調査では、農協が実施しているさまざまな事業について、農協が実施する必要があるかどうかを聞いた。
「農協が実施する必要がある」と回答した事業のうち、▽農業技術や経営等の指導(85.0%)、▽農畜産物の販売(88.3%)、▽肥料・農薬・農業機械等の農業生産資材の供給(85.0%)、▽集出荷貯蔵施設等の整備(85.1%)、▽貯金の受け入れや資金の貸し付け(84.4)は、いずれも8割以上だった。
一方、▽農業の経営または生産者からの農作業受託(56.0%)、▽「生命共済や自動車共済等の提供」(68.2%)、▽「エーコープ・給油所運営等の生活物資の供給」(58.8%)だった。また、▽農産物の加工(48.7%)は全体では50%を下回ったが、北海道では77.3%と必ずしも低くない結果が示されている。
調査では農業生産資材の購入先も聞いている。
肥料では「農協(JAグリーンを含む)」が70.1%ともっとも高く、ついで「肥料商等の小売店」14.4%、「資材専門チェーン店や大型量販店」8.3%だった。
農薬では「農協(JAグリーンを含む)」が68.2%ともっとも高く、「肥料商等の小売店」14.0%、「資材専門チェーン店や大型量販店」10.8%だった。
農業機械では「農協(JAグリーンを含む)」が37.0%ともっとも高く、「その他」27.4%、「資材専門チェーン店や大型量販店」20.9%だった。「その他」のおもな回答は農業機械メーカーだった。
農協の生産資材の販売事業の価格面については「満足していない」が51.9%ともっとも高く、「どちらともいえない」33.2%、「満足している」8.3%となった。
「価格面で満足していない」と回答した人のうち、「価格が高い」との回答割合が74.5%ともっとも高く、「価格設定についての説明責任が果たされていない」11.9%、「大口割引がない」7.9%となった。
期待することは「価格の引き下げ」が82.2%ともっとも高く、「品揃えの充実」28.3%、「新商品情報の提供、使用方法の相談機能の充実」25.7%の順だった。
生産した農畜産物の出荷先は「農協(直売所を除く)」が55.0%ともっとも高く、「集出荷業者・卸売業者(卸売市場への出荷を含む)」15.4%、「直接取引(加工業者、外食、小売店、生協等消費者団体、消費者への宅配)」15.3%の順だった。
農協の販売事業の価格面での満足度は「どちらともいえない」が40.6%ともっとも高く、「満足していない」35.4%、「農協とは取引していない」13.1%となった。
価格面で満足していない点は「精算価格が安い」が50.9%ともっとも高く、「手数料、検査料が高い」24.1%、「買取販売ではないため手取りが安定しない」11.3%だった。
農協の販売事業に期待することは「販売力の強化(価格交渉力の強化、直接販売、その他販路の拡大、買取など多様化)」が76.5%でもっと高く「消費者ニーズの把握と生産現場への情報提供」26.7%、「営農指導との連携強化」24.2%、「販売手数料の低減」24.2%の順だった。
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