【コラム・消費者の目】語り継ぐ覚悟2013年7月8日
仙台駅前からホテルの送迎バスに乗り約2時間30分、南三陸町に到着しました。
この町は2011年、東日本大震災で発生した大津波によって甚大な被害を受けました。800人を超える尊い命が失われたばかりでなく、町は波に押し流されて瓦礫の山と化しました。この震災から学んだことを後世に語り継ごうと、この町で観光ガイドをしていた有志の方々が語り部となって運行しているバスツアーがあります。私もこのツアーに参加しました。
ホテルを出て町に向かう坂の途中に津波の到達地点を示す標識がありました。坂を下ると周りは埋め立て地のように何もない荒地に変わりました。瓦礫は既に取り除かれ、建物があったことをうかがわせる基礎だけが残っていました。
まず訪ねたのは、赤い鉄骨だけになった防災対策庁舎でした。まるで原爆ドームのようだと私は思いました。
◇ ◇
この街を津波が襲ったのはこれが初めてではなく、25メートルを超える津波を明治以降だけでも数回経験しています。「その学びを活かせたら亡くならずに済んだ多くの命があったはず」と同行してくれたガイドさん。「神社に逃げた人は、波をかぶらなかったばかりでなく、お祭りの法被を着ることができたので寒さによる二次被害も受けなかったのです」。
指さす先には鳥居と社が無事に残っていました。
◇ ◇
つらい経験を口にすることは容易ではないかもしれませんが、先人の学びと経験を後世に活かすためには、いつまでも語り継ぐ覚悟が必要です。
重要な記事
最新の記事
-
【注意報】冬春トマトなどにコナジラミ類 県西部で多発のおそれ 徳島県2025年11月7日 -
エンで「総合職」「検察官」を公募 農水省2025年11月7日 -
JPIセミナー 農水省「高騰するコスト環境下における食料システム法の実務対応」開催2025年11月7日 -
(460)ローカル食の輸出は何を失うか?【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年11月7日 -
「秋の味覚。きのこフェア」都内の全農グループ店舗で開催 JA全農2025年11月7日 -
茨城県「いいものいっぱい広場」約200点を送料負担なしで販売中 JAタウン2025年11月7日 -
除草剤「クロレートS」登録内容変更 エス・ディー・エス バイオテック2025年11月7日 -
TNFDの「壁」を乗り越える 最新動向と支援の実践を紹介 農林中金・農中総研と八千代エンジニヤリングがセミナー2025年11月7日 -
農家から農家へ伝わる土壌保全技術 西アフリカで普及実態を解明 国際農研2025年11月7日 -
濃厚な味わいの「横須賀みかん」など「冬ギフト」受注開始 青木フルーツ2025年11月7日 -
冬春トマトの出荷順調 総出荷量220トンを計画 JAくま2025年11月7日 -
東京都エコ農産物の専門店「トウキョウ エコ マルシェ」赤坂に開設2025年11月7日 -
耕作放棄地で自然栽培米 生産拡大支援でクラファン型寄附受付開始 京都府福知山市2025年11月7日 -
茨城県行方市「全国焼き芋サミット」「焼き芋塾」参加者募集中2025年11月7日 -
ワールドデーリーサミット2025で「最優秀ポスター賞」受賞 雪印メグミルク2025年11月7日 -
タイミーと業務提携契約締結 生産現場の労働力不足の解消へ 雨風太陽2025年11月7日 -
スマート農業分野の灌水制御技術 デンソーと共同で検証開始 ディーピーティー2025年11月7日 -
コクと酸味引き立つ「無限エビ 海老マヨネーズ風味」期間限定で新発売 亀田製菓2025年11月7日 -
おいしい「いわての原木しいたけ」銀河プラザで販売会 岩手県2025年11月7日 -
AGRIST 東京Sustainable Food Museumで1か月間のPOPUP開催2025年11月7日


































