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【コラム・目明き千人】委託と買取り、間違った農協批判の例2015年9月25日

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【原田 康】

 農協批判の一つとして委託販売方式が挙げられることが多い。リスクを避け、手数料は入るので買取りをせず委託販売をしているというものである。農協組織が委託販売方式をとっているのはそのようないい加減なものではない。

 農産物の販売は以前、1970年代くらいまでは"採れたものを売る"でもよかったが現在は"売れる物を作る"時代である。マーケッテイングの用語では、プロダクト・アウトからマーケット・インへの転換という。売れる物、需要の中身を知るにはエンドユーザーに近いところ、スーパーマーケットや業務用であれば加工食品メーカーの動向を知ることである。取引きの当事者として実際にビジネスに参加をすることで正確な情報が得られる。
 買取りでは農協と業者のどちらが高いかだけで、どうしてそのような価格となるのかは農家には判らない。委託と買取りの販売実務で最も違う点は所有権が誰にあるか、である。委託方式は所有権が出荷者にあり、受けた時と商談の時点での大きな条件の変化が出ると出荷者に相談が必要となる。取引きの場でこのようなことをしていれば買い手はそのような面倒なものはいらないのでよそへ行ってくれとなる。買取りはリスクもあるが利益も出るので販売実務者にとっては買取り方式の方がむしろやりやすい。手間暇をかけても委託方式をとるのは、農家に流通の実態を知り、何を作ってどのように出荷をすれば手取りを増やすことが出来るかを知ってもらうためである。実際の取引きに参加をすることで対応策が出来る。共同販売・共同計算も買い手市場への対応からの知恵である。
 農協改革は、農協がやっている実務をよく知らない有識者の評論ではだめだ。組合員自らが事業の利用をして組合の運営に参加をすることである。信用、共済の金融事業は機関投資家の世界であり素人ではどだい無理である。購買、販売事業は農家、組合員がプロの世界であるので改善の提案が出来る。
 農協批判として、組合員が、農協利用はメリットのあるところだけで、それ以外は自分でやるか業者を利用するとの意見がある。これでは農業協同組合は組合員が作った組織ではなく、会社やグループや、流行のNPOの様な事業をやっている団体の一つと見てメリットが出るようにそちらで自己改革をしてよくなれば利用をしよう、である。
 総合事業なので利用、参加は組合員の選択とならざるを得ないが、販売、購買事業から見れば、その地域に合った資材の選択と買い、農産物、畜産物の販売で組合員のメリットを出すのに、個々の農家ではとても太刀打ちの出来ない巨大企業や輸入品との競争をするためにまとまって力を出すことが不可欠である。独禁法の適用除外の根拠である。 
 農家、組合員が利用、参加をして組合の運営の改善提案をすることで改革が出来る。

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