【花ちゃん・消費者の目】民とともに梅を楽しむ「偕楽園」2019年3月27日
水戸の偕楽園に梅を観に行きました。偕楽園には何度か来ていますが、梅まつりの期間中に来たのは実に30年ぶりでした。当時から日本一の梅の名所として知られていましたが、今回はさらにパワーアップしており、心行くまで梅を堪能できました。この30年で一体何が変わったのでしょうか。
◇ ◇
偕楽園の敷地は約11ヘクタールだそうです。少し離れたところから偕楽園を望むと、こんもりとした台地全体が偕楽園であることがわかります。七面山という台地を切り開いて作られた偕楽園の下は崖になっていて、その崖にも梅が植えられています。この地を訪れた正岡子規が、「急崖に梅ことごとく斜めなり」と詠んだのはこの崖のことかと納得しました。今ではこの崖下の土地も従来の偕楽園に加えられていて、敷地は約13ヘクタール、梅の数は3000本とも言われています。
◇ ◇
さらに、偕楽園の目の前、千波湖の西側のエリアには、偕楽園と合わせて約58ヘクタールの都市公園が整備されています。恐らく、30年前にこの地を訪れた時と大きく印象が変わっていたのはこの都市公園のためではないかと思います。広大な敷地の中には3つの田鶴鳴(たずなき)梅林、猩々(しょうじょう)梅林、窈窕(ようちょう)梅林があり、梅の数では偕楽園本園に匹敵、あるいは凌駕しているのではないかと思うほどでした。
◇ ◇
川や池が効果的に配置され、水面に映る梅を楽しむこともできました。公園をめぐる遊歩道は、散歩やジョギングを楽しむのに十分な広さが確保されていました。偕楽園の創始者である徳川斉昭は、偕楽園を文字通り民と偕(とも)に楽しむための施設として構想したのだそうですが、その哲学は見事に現代に引き継がれているのだと思いました。
本コラムの記事一覧は下記リンクよりご覧下さい。
重要な記事
最新の記事
-
「良き仲間」恵まれ感謝 「苦楽共に」経験が肥やし 元島根県農協中央会会長 萬代宣雄氏(2)【プレミアムトーク・人生一路】2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間特集】現地レポート:福島県JA夢みなみ岩瀬倉庫 主食用米確かな品質前面に(1)2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間特集】現地レポート:福島県JA夢みなみ岩瀬倉庫 主食用米確かな品質前面に(2)2025年4月30日
-
アメリカ・バースト【小松泰信・地方の眼力】2025年4月30日
-
【人事異動】農水省(5月1日付)2025年4月30日
-
コメ卸は備蓄米で儲け過ぎなのか?【熊野孝文・米マーケット情報】2025年4月30日
-
米価格 5kg4220円 前週比プラス0.1%2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間にあたり】カビ防止対策徹底を 農業倉庫基金理事長 栗原竜也氏2025年4月30日
-
米の「民間輸入」急増 25年は6万トン超か 輸入依存には危うさ2025年4月30日
-
【JA人事】JAクレイン(山梨県)新組合長に藤波聡氏2025年4月30日
-
【'25新組合長に聞く】JA新潟市(新潟) 長谷川富明氏(4/19就任) 生産者も消費者も納得できる米価に2025年4月30日
-
備蓄米 第3回は10万t放出 落札率99%2025年4月30日
-
「美杉清流米」の田植え体験で生産者と消費者をつなぐ JA全農みえ2025年4月30日
-
東北電力とトランジション・ローンの契約締結 農林中金2025年4月30日
-
大阪万博「ウガンダ」パビリオンでバイオスティミュラント資材「スキーポン」紹介 米カリフォルニアで大規模実証試験も開始 アクプランタ2025年4月30日
-
農地マップやほ場管理に最適な後付け農機専用高機能ガイダンスシステムを販売 FAG2025年4月30日
-
鳥インフル 米デラウェア州など3州からの生きた家きん、家きん肉等 輸入停止措置を解除 農水省2025年4月30日
-
埼玉県幸手市で紙マルチ田植機の実演研修会 有機米栽培で地産ブランド強化へ 三菱マヒンドラ農機2025年4月30日
-
国内生産拠点で購入する電力 実質再生可能エネルギー由来に100%切り替え 森永乳業2025年4月30日
-
外食需要は堅調も、物価高騰で消費の選別進む 外食産業市場動向調査3月度 日本フードサービス協会2025年4月30日