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【森島 賢・正義派の農政論】最低賃金法の棚ざらし2019年6月3日

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【森島 賢】

 国会は開会中だが、議論が聞こえてこない。世の中は天下泰平のようにみえる。
 そうした中で、野党は、最低賃金を大幅に引き上げることを主張している。一方、与党も反対できず、しかし、財界の反対があるので、小幅の引き上げで、ごまかしたいようだ。そうした議論が活発に行われているならいい。だが、そうでもない。
 この問題は、弱者と強者が正面からぶつかりあう重要問題である。弱者の大多数である労働者と、強者の代表である財界と間の最重要問題である。
 この問題を、マスコミも熱心に取り上げない。皇室報道などを大々的に取り上げることで、労使問題に、つまり、弱者の窮状と怒りを隠すことに、大きな役割を果たしている。これは、皇室の政治利用ではないか。

 賃金交渉は、本来、労組が行うべき最重要な問題である。そのために労組がある。しかし、労組の多くは、賃上げさえ政府に頼っている。そして、労働者の支持を失っている。
 だから、労働者は労組の頭越しに最賃法の改正で、賃上げを実現するしかない。そして、最賃法の厳正な執行を政府に要求し、実現するしかない。
 ここには、労使間の直接な団体交渉はない。労組がないからである。政治に要求する草の根のような組織もない。
 以前は、労組が健在で、現場の労組が厳しく交渉していた。しかし、今はそれがない。だから、労働者が個々バラバラに要求するしかない。「労働者よ、団結せよ」は死語になったのだろうか。
 そうではない。労働者たちは、労組も、そして政党も、弱体化したなかで、新しい形の団結を創り出すだろう。新しい強靭な組織を創り出すだろう。

 

 

 最低賃金は、法律で決められた、文字通りの賃金の最低額である。以前は、労働者の安全網で、最低賃金ギリギリの低賃金で働く労働者は、それほど多くなかった。
 だが、いまは違う。不正規労働者をはじめ、多くの労働者が最低賃金で働いている。だから、最低賃金を上げることの社会的な影響は大きくなった。
 最低賃金を上げたら多くの会社が潰れる、と社長の組織である財界が言っている。そうだとしたら、そんな社長は辞めればいい、というのが労働者の主張である。
 以前は、こうした緊張感のなかで、会社は生産力を上げ、収益を上げた。そうした会社だけが生き残り、社会が発展する原動力になっていた。

 

 

 上で述べたことは、農協のような協同組合でも当てはまる。ただし、協組のほうが生産力が高い。それは、搾取がないからである。少なくとも、その分だけ生産力は、確実に高い。
 そして、生産力の高い経済組織、それを基礎単位にした社会が残る、というのが歴史法則である。
 農協の強さは、ここに根源がある。

 

 

 もう1つ言っておこう。不正規労働を厳しく規制せよ。これも社会を発展させる原動力である。
 もう1つ言わねばならぬ。安倍―トランプの密約が、噂されている。否定するのなら、国会で「農産物のうちの1品目でも、関税をTPP以上に下げることを飲まされたら、首相を辞める」と明言してもらおう。
(2019.06.03)

(前回 トランプの微妙な立ち位置

(前々回 東アジアの体制間抗争

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