【JCA週報】小川理恵 アフターコロナに向けて 女性たちが刻む新たなステップ2022年4月4日
「JCA週報」は、日本協同組合連携機構(JCA)(会長 中家徹JA全中代表理事会長、副会長 土屋敏夫 日本生協連代表会長)が、各都道府県での協同組合間連携の事例や連携・SDGsの勉強会などの内容、そして協同組合研究誌「にじ」に掲載された内容紹介や抜粋などの情報を、協同組合について考える資料として発信するコーナーです。
今回は、「にじ」2022年春号に寄稿した当機構主任研究員の小川理恵「アフターコロナに向けて 女性たちが刻む新たなステップ」の一部を、紹介します。
全文はJCAのウェブにて掲載しておりますので、ご覧ください。
にじ 2022年春号
小川 理恵 日本協同組合連携機構 主席研究員
「アフターコロナに向けて 女性たちが刻む新たなステップ」
1.はじめに~コロナを契機に浮き彫りになる「関係性」構築の大切さ(略)女性の活躍を主な研究テーマとする筆者は、地域における多くの女性たちの活動をつぶさに見るなかから、かねてより、女性の持つ「バネ」と「接着剤」のパワーに着目をしてきた。「バネ」とは、JA や地域に埋もれている「宝」に「気づく力」である。消費者目線を持つ女性は、今ここで何が求められているのか、ニッチなニーズを拾い上げることに長けている。新たなアイデアを見いだすためには、使い古されていない新鮮な気づきが必要である。いっぽう「接着剤」とは、バネとバネ、人と人をむすびつけ、気づきを実行に移す「つなぐ力」である。コロナを起因として、各地域ではあらゆる面で"分断"が起きており、その癒しには、途切れそうな関係性を強化し、さらに新たな結びつきを紡ぐことが求められている。
感染症との戦いに閉塞感が漂うなか、女性の持つ気づく力とつなぐ力が、JA に、そして地域に、「新たな息吹」を呼び起こし始めていることに注目すべきだと筆者は見ている。コロナ禍に生まれた新たな息吹は、時間を経て必ずや花開くと考えるからである。本稿では、アフターコロナに向かって、新たな1歩を踏み出し始めた女性たち、そしてその歩みを後押しするJA の取り組みを紹介することとしたい。
2.JAに集う「すべての女性」のつながりづくり~JAながの長野平支所
1)女性理事の"気づき"から始まった「おしゃべりカフェ」
JAながの女性部ながの地区長野平支部では、女性部員・JA の女性職員・女性理事など、JA にまつわるすべての女性のつながりの場として、「おしゃべりカフェ」を開催している。同JA の女性部員で、理事も務める小滝愛子さんのアイデアが具現化したものだ。
小滝さんはながの地区の女性理事であり、かねてより、JA 女性部のなかで、自分に続く女性リーダー育成の必要性を感じていた。どこに出て行っても自分の意見をはっきりと発言できる女性リーダーを育みたい。そのためには、まずは様々な立場や年齢の枠を超えて、女性同士が自由に意見交換できる場をつくるべきではないか。常々そう思っていた小滝さんは、2017 年にJA長野中央会が開催したJA女性役員研修会において、自らが体験した「ワールドカフェ」で新たな気づきを得る。「ワールドカフェという形態をJA 女性部に取り入れれば、これまで公の場で発言することに慣れてこなかった女性たちも、気軽に発言できるようになるのではないか」。
小滝さんの気づきは、翌年のJA 女性役員研修会で新たな色を帯びる。ワールドカフェで同席したJAあづみの女性理事から、同JA が開催する、女性部員や女性職員、女性理事など、JA にまつわるすべての女性が一堂に会する「女性のつどい」の話を聞いたのである。JA あづみでは、この女性のつどいを講演形式で開催し、女性同士が連携するきっかけになっているというのだ。JA 女性部の事務局のみならず、JA のあらゆる部署の女性職員とJA 女性部の結びつきが強化されれば、JA 女性部への理解度が深まり、女性部員には自信が生まれるのではないか。新たな関係性のなかから思いもよらぬアイデアが導き出されることもあるかもしれない。「ワールドカフェと女性のつどいを合体させて、JA 女性が結集する、女性だけの交流会を開催したい!」。――小滝さんの気づきが具体的なアイデアに昇華した。
以下、全文はJCAのウェブサイトにて掲載しておりますので、ご覧ください。
https://www.japan.coop/wp/publication/9574
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