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JAグループのレゾンデートル【小松泰信・地方の眼力】2024年2月14日

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「首相不支持の声より、最近は自民党への不信感が勝っているかのように見える。対応を誤ると、『自民党はいらない』『自民党はやめよう』の標語が出てきかねない」(日本農業新聞(2月12日付)のコラム)

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やりがい搾取は許さない

「雨水を田んぼにためて洪水などの災害を防いだり、暑さをやわらげたり、たくさんの生き物を育んだりと、さまざまな価値がある農業農村」で始まる日本農業新聞(2月10日付)の論説は、これらの「多面的機能」をもっと評価すべきだとする。
2015年に多面的機能発揮促進法が施行された。「多面的機能支払」(地域住民と共同で担う草刈りや水路の補修などが対象)、「中山間地域等直接支払」(地域に着目)、「環境保全型農業直接支払」(有機などの生産方式に着目)の三本柱が、日本型直接支払制度を構成する。23年度の交付額は「多面的機能支払」487億円、「中山間地域等直接支払」261億円、「環境保全型農業直接支払」26億円、合計774億円。23年の全国の耕地面積(田畑計)は約430万ヘクタール。大雑把な試算だが、1ヘクタール当たり1.8万円。これっぽっちで多面的機能を創出せよとは虫のいい話。当然、支払額の拡充を求める声は上がる。
「あらゆる加算措置を活用して約20ヘクタールの農地を維持しているが、交付額が少なく作業者の日当を減らさざるを得ない。応援に来る大学生には、日当さえ払えない」と、現場の窮状を語るのは、大学生らと共に環境保全に取り組み、中国四国農政局長表彰を受けた鳥取市会下(えげ)の地域資源・環境保全プロジェクトの谷尾幹夫代表。
当コラムなら、「やりがい搾取は許さない。表彰するならカネを出せ」と叫ぶに違いない。もちろん表彰には無縁だが。

無いのは財源か

毎日新聞(2月11日付)で、松尾貴史氏(放送タレント)は、「ほぼ30年で、自民党が法人税を7度減税し、その『代わりに』消費税を3度増税した。稼いでいるところに甘く、つらい状況の庶民へはさらに厳しい税制にしてしまった。もちろんこのような状況では格差社会にならないわけがないし、実際にそうなってしまっている」と、社会の格差拡大に言及する。
怒りは収まらず、「庶民からは厳しく取り立て、インボイス(適格請求書)なる面倒でしかない無慈悲な制度を半ば強制的に押し付け、物価高も相まって過去最高の23兆円あまりの消費税の税収だ。しかし、なぜか社会保障費は削られ、国民生活はさらに厳しくなっている。いったい何に使っているのだろうか。国民から搾り取った消費税はほとんど社会保障には使われていないのではないか」と問いかける。
そして、「『少子化対策をしたくても財源が』『教育の無償化をしたいが財源が』、または『医療費を安くしてほしい』などという国民が求めることには、政府・与党は『財源』の制約を必ず持ち出す。それなのに『オリンピックの経費が何兆円にも膨れ上がる』『大阪・関西万博の予算が当初の何倍にも上振れする』『我が国を取り巻く安全保障環境の変化に鑑み、防衛費を増大させる』ということに、政府・与党が『財源がない』という話を持ち出さないのはなぜなのだろうか」と、国民の疑問を代弁する。

平和的国防産業より軍事的国防産業が大切なのか

2024年度予算案の軍事費が7兆9,496億円と、10年連続で過去最大を更新し、23年度当初予算と比べて約1.1兆円も増加したことを伝えるのはしんぶん赤旗(2月10日付)。もちろん22年12月に決定された安保3文書に基づくもので、2年間で2.5兆円もの増額である。
記事によれば、船体や陸地など多様な場で運用できる「12式地対艦誘導弾」を射程1000キロ以上に延ばす「能力向上型」の開発・取得が目玉とのこと。地上発射型の取得に961億円、艦船や空中発射型などの同誘導弾の開発・量産に計656億円を計上。また、音速の5倍以上で飛行し迎撃を困難にする極超音速誘導弾の開発に725億円。高速滑空弾の開発に967億円、艦艇や地上目標を攻撃する新たな「精密誘導弾」の開発に323億円など。
めまいを覚えつつ足し算すると3,632億円。前述した日本型直接支払制度に基づく23年度支払額774億円の4.7倍には驚きと怒りを禁じ得ない。倒錯した世界といわざるを得ない。

国民や消費者に訴える力

多面的機能について言及した論説と同じ紙面で、2025年夏の参院選比例代表に向けて全国農業者農政運動組織連盟(JAグループの政治組織。略称は全国農政連)の推薦候補を目指す二氏が紹介されている。両氏の所信表明(概要)に争点となるような違いを見つけることはできなかった。明らかだったのは、両氏とも「多面的機能」について言及していないこと。気になったのは、何党から立候補するのかが示されていないこと。隠す必要でもあったのかと勘ぐっていたら12日の同紙に、3月上旬に推薦候補者1人を決め、その後「自民党」に対し公認を申請することが記されていた。比例代表では「得票数や党内の当選順位は、候補を支える業界団体の組織力や結集力を測る『物差し』」といわれることから、「JAグループの存在感、国政への影響力の面でも正念場」だそうだ。「支持拡大には、食料安全保障の強化や農村地域の活性化など、JAグループそのものの役割や価値の訴えも重要」として、「国民や消費者に農政や食料安保の重要性を広く訴える力」が強調されている。

レゾンデートルを見失ったものに訴求力無し

「国民や消費者に農政や食料安保の重要性を広く訴える」ことに異議はない。平和的国防産業への予算措置を今以上に潤沢にするためには、国民の理解を得ることが不可欠だからだ。しかしJAグループの組織者である農家が社会的に少数派となっている今、国民の理解を得るのは容易ではない。
概数で示すが、1960年の一般世帯数は2,254万世帯、農家数は606万世帯、農家率は26.9%。嗚呼それから60年。2020年の一般世帯数は5,570万世帯、農家数は175万世帯、農家率はわずか3.1%。一般世帯数の4分の1以上を占めていた農家は激減し、少数派となった。多数派の感覚で国民に迫ってもその訴えは届かない。
食料安全保障の強化、農村地域の活性化、多面的機能などに共鳴する国民は少なくない。しかし、「裏金問題」や「旧統一教会問題」等々で醜態をさらけ出し、「やめよう」「いらない」という標語が出されかねない政党を評価する国民は多くない。まして、米づくりよりミサイルづくりに血道を上げる、食料自給率の向上に関心を示さない政党を国民は信頼しない。
己のレゾンデートル(存在理由)を見失い、連帯すべき相手を誤る人や組織に待ち受けるのは哀れな末路。

「地方の眼力」なめんなよ

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