園芸用土と環境【消費者の目・花ちゃん】2025年5月19日
5月は夏野菜の植え付けが本格化する、家庭菜園の最盛期です。トマトやナス、ピーマンなどを育てようと、多くの人が庭やベランダで土に触れ、苗を植えるこの季節。ガーデニングは自然とのふれあいを楽しむ素晴らしい趣味ですが、その裏で見過ごされがちな問題があります。それが、使用済みの園芸用土の処理です。
使い終わった土は、養分が不足していたり、病害虫や雑草の種が含まれていたりするため、再利用するのは難しい場合があります。家庭から出るごみとして処理するにも制限があり、困った末に不法投棄されてしまうケースも少なくありません。
実際に、東京都の井の頭恩賜公園では園芸用土の不法投棄が問題となっており、景観の悪化や自然環境への悪影響が懸念されています。不法投棄された土が放置されると、病害虫や雑草が広がるリスクが高まり、悪影響を及ぼす恐れがあります。また、家庭用の培養土に含まれる化学肥料や外来植物が、土壌の栄養バランスを崩し、生態系を乱す要因にもなります。地域の農業にとっても無視できない課題です。
こうした背景を受け、三鷹市では2025年4月から試験的に園芸用土の回収を始めました。井の頭恩賜公園で月に一度、10リットルまでの使用済み土を無料で回収する仕組みで、集められた土はふるいにかけられ、地域の緑地や公園整備に再利用されるそうです。
ガーデニングは自然とのふれあいを楽しむ営みですが、その背景には環境への責任も伴います。だからこそ、こうした回収の仕組みを活用し、地域の環境を守ることは、とても大切です。回収を行っている自治体はまだ少ないのが現状ですが、今後こうした取り組みが全国へと広がっていくことを願っています。(花ちゃん)
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