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続・椎、栃、ハシバミの実【酒井惇一・昔の農村・今の世の中】第374回2026年1月29日

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 栃の実は椎の実などと違ってそのまま食べられないとのことである。どんぐりのようにあく抜きが必要となる。しかも栃はブナ科ではなくトチノキ科で、そのあく抜きはブナ科のどんぐりよりもかなり難しく、手間もかかるのだそうである。
 なお、前々回ご登場いただいた中村君のお祖父さんによると、岩手県葛巻町では栃の実は食べなかったとのことである。栃の実よりもあく抜きの容易なナラの実(これもどんぐりの実)がたくさん穫れたからかもしれない。ただし、栃の実を焼酎に浸け、その液体を神経痛の薬として用いたという。
 このような難しい栃の実を使ったお菓子などが売られているのに、どんぐりを使った食品が地域特産として売られているのを見たことがない。また各地域それそれ特色があるだろうどんぐりの灰汁抜きの仕方や食べ方等々を各地で若い世代に引き継いで遺しているということも聞いていない。どんぐりは栃の実よりもまずいからなのだろうか。
 しかしこれは私の勉強不足で知らないだけかもしれない。そう思って前節で登場いただいた池上君(明大教授)の奥さんに聞いてみたら、岩泉町(北上山地の中央部、宮古市・葛巻町に隣接、鍾乳洞の龍泉洞のあるところ)ではどんぐりを商品化している、ネットで検索できるとのこと、早速検索してみた。すると、飢饉の時の非常食として食べられてきたどんぐり(コナラ)の食文化伝承の活動が女性によって以前から展開されており、20年ほど前からはその商品化に取り組み、子どもたちやお年寄りの拾ってきたどんぐりを買い入れ、その粉を使ってつくったどんぐりクッキー、どんぐりパンなどを道の駅で売っており、さらにその食堂では粉を麺に練りこんだどんぐりラーメンを食べさせるとのことである。私が最後に岩泉町を訪れたのは50年以上も前のこと、したがって残念ながら食べていない。いつかぜひ行って食べてみたいと思っている。もう年齢だから無理かもしれないが。
 もしかすると、この岩泉以外にもどんぐりの食文化を残しているところ、さらにはその商品化を進めているところがあるかもしれない。そうであれば本当にうれしい。

 さて、さきほどの葛巻の中村さんの話では、木の実で食べたものといえばハシパミの実があるという。私ははじめて聞いた名前であるが、調べてみたら共通語ではハシバミ(榛)であり、ブナ目カバノキ科ハシバミ属に分類されるとのことである。その実は栗のように茶色で固い皮に覆われており、栗より丸くまた小さく、アク抜きや渋取りはせず、NNさんたちはもいでその場で皮をむき、中の白い実=果肉を生で食べたものだ、味はクルミに似ていたという。
 このようにおいしく、しかも簡単に食べられるなら山栗などと同じようにたくさんとって貯蔵したらいいだろうにと思ったら、灌木で小さく、量はたくさんとれなかったらしい。それで子どもの採取対象、おやつにしかならなかったのだろう。
 このハシバミのことを聞いてくれた孫の中村君、ハシバミを食べたことがなかったばかりか名前を聞いたこともなかったという。彼は1970年代後半生まれ、そのころにはこうした食文化が、かつての山野での子どもの食の遊び=実益あさりがもうなくなっていたことを示すものであろう。
 それ以外にもさまざまな食の文化、子どもの遊びがとくに高度成長期以降なくなったのではなかろうか。何かさびしい気がする。

 こうしたどんぐりをはじめとする木の実は縄文時代の主食ともなった重要な食材であり、それ以降も食べられてきた伝統的な食品であり、その灰汁抜きの仕方、貯蔵・保存の仕方、食べ方等の地域の伝統はまさに文化財である。これが消滅していいわけはない。何とか復活、保存してほしいものだ。
 現代の和食の再評価、世界遺産登録、世界中への普及ももちろんいいが、縄文時代から引き継がれてきた山野の木の実などの伝統的な食(縄文食・倭食)の発掘、復活、保存、再評価、新たな時代に対応した再生、新たな加工調理技術、料理法等の開発を進め、食生活をさらに豊かにすると同時に林野の保全、山村衰退の歯止めの一つにしていくことも考えていいのではないだろうか。
でももう無理か、山村の衰退はもう極限を超えているからだ、それで熊の住む領域が自然拡張し、近年の人間の住宅地域への熊出没の激増を招く一因となっているのではなかろうか。

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