ご飯のおいしさ表す言葉をリスト化 米飯の官能評価用語体系を構築へ 農研機構2023年8月24日
農研機構は伊藤忠食糧と共同で、米飯の食味や食感を表す言葉を広く収集・整理して、約100語から成る用語リストを作成した。このリストは、さまざまな米飯の品質を詳細に評価する際や米の品種や炊飯方法などによるおいしさの違いを具体的に伝える際の参考資料として使うことができる。今後、辞書のように使える「米飯の表現体系」として展開を予定。
訓練されたパネルが多項目を評価
「ふっくら」「もっちり」「つぶだちがよい」「甘みが強い」などの言葉は、消費者に米飯炊飯した米のおいしさを伝える際によく使われるだけでなく、米や米飯の流通、稲の栽培、新しい品種の育成といったさまざまな現場においても、米飯の特徴を表すために使われている。
米飯の特徴を表す言葉は数多くあるが、これまで言葉が整理されていなかった。ごく限られた言葉しか使われず、詳細な品質が表しきれていない、言葉が曖昧に使われているために特徴が明確に伝えきれていない、などの問題点が指摘されていた。
専門家が一度に多試料を評価
そこで、農研機構は伊藤忠食糧と共同で、「白飯として食べる米」を対象とした「米飯の官能評価用語体系」を構築することを目指し、2021年に研究を開始。これまでに、品種の異なる数十種類の米飯やさまざまなタイプの業務用米飯などを、熟練した評価員が実際に食べて特徴を言葉にした。また、過去の多くの研究や書籍などからも表現を収集。こうして得られた約7000語の表現を集計、整理、統合して、最終的に約100語のリストにまとめた。
消費者が自分の好みに応じて評価
今後、リスト内の各用語に定義や例示を付して、辞書のように使える用語体系を完成させる予定。この用語リストを参照することで、より詳細な米飯の評価設計が容易になり、おいしさの詳細を伝える際にも容易に言葉を選べるようになる。特性を正確に表すことで、広く米や米飯の高品質化、需要拡大につなげる。
同成果については8月24日~26日に開催の「日本食品科学工学会第70回記念大会」で発表される。
重要な記事
最新の記事
-
米の作況指数の公表廃止 実態にあった収量把握へ 小泉農相表明2025年6月16日
-
【農協時論】米騒動の始末 "瑞穂の国"守る情報発信不可欠 今尾和實・協同組合懇話会委員(前代表)2025年6月16日
-
全農 備蓄米 出荷済み16万5000t 進度率56%2025年6月16日
-
「農村破壊の政治、転換を」 新潟で「百姓一揆」デモ 雨ついて農家ら220人2025年6月16日
-
つながる!消費者と生産者 7月21日、浜松で「令和の百姓一揆」 トラクターで行進2025年6月16日
-
【人事異動】農水省(6月16日付)2025年6月16日
-
3-R循環野菜、広島県産野菜のマルシェでプレゼント 第3回ひろしまの旬を楽しむ野菜市~ベジミル測定~ JA全農ひろしま2025年6月16日
-
秋田県産青果物をPRする令和7年度「あきたフレッシュ大使」3人が決定 JA全農あきた2025年6月16日
-
JA全農ひろしまと広島大学の共同研究 田植え直後のメタンガス排出量調査を実施2025年6月16日
-
生協ひろしま×JA全農ひろしま 協働の米づくり活動、三原市高坂町で田植え2025年6月16日
-
JA職員のフードドライブ活動で(一社)フードバンクあきたに寄贈 JA全農あきた2025年6月16日
-
【地域を診る】「平成の大合併」の傷跡深く 過疎化進み自治体弱体化 京都橘大学学長 岡田知弘氏2025年6月16日
-
いちじく「博多とよみつひめ」特別価格で予約受付中 JAタウン2025年6月16日
-
日本生協連とコープ共済連がともに初の女性トップ、新井新会長と笹川新理事長を選任2025年6月16日
-
【役員人事】日本コープ共済生活協同組合連合会 新理事長に笹川博子氏(6月13日付)2025年6月16日
-
【役員人事】2027年国際園芸博覧会協会 新会長に筒井義信氏(6月18日付)2025年6月16日
-
農業分野で世界初のJCMクレジット発行へ前進 ヤンマー2025年6月16日
-
(一社)日本植物防疫協会 第14回総会開く2025年6月16日
-
農業にインパクト投資を アンドパブリックと実証実験で提携 AGRIST2025年6月16日
-
鳥取・道の駅ほうじょう「2025大大大スイカフェスティバル」22日まで開催中2025年6月16日