2024年度日本酒輸出実績 米・韓・仏など過去最高額 日本酒造組合中央会2025年2月12日
日本酒造組合中央会は2月7日、財務省通関統計から、2024年度(1月~12月)の日本酒輸出総額が434.7億円で昨対比105.8%、数量3.1klで同106.4%となったことを発表した。
2024年度はコロナ後の物流の混乱・在庫過剰などの影響が解消しつつあるなか、輸出額・数量共に回復し、前年を上回った。輸出金額1位は中国、第2位はアメリカで、3位の香港を合わせると65%を占める。近年の輸出を牽引してきた中国・香港は、主に経済不況により減少したが、アメリカではレストランや現地小売店での取り扱いが増え、輸出金額・数量ともに増加する結果となった。
2024年度の輸出金額は約435億円、輸出数量は約3.1kl
国別の輸出金額1位は中国で約116.8億円(昨対比:93.7%)。中国における日本酒は、景気後退などの理由で現地の高級日本食レストランでの需要が落ち、アウトバウンドの影響もあり減少した。香港も約51.2億円(昨対比84.9%)と減少している。
アメリカでは流通が正常化し、輸出金額は約114.4億円(昨対比:125.9%)、数量は1位で8003kl(昨対比:123.1%)と増加した。韓国では、輸出額約37.5億円(昨対比:129.1%)、数量4895kl(昨対比:116.8%)で、金額・数量共に過去最高を記録。ワイン文化が浸透するドイツ・フランス・イタリアでも過去最高額を記録するなど日本文化・日本食ブームが続き、富裕層向けのレストランで新たに日本酒を提供する機会も増えている。 この結果、EU(イギリス含む) 全体の輸出額は約27.2億円(昨対比:116.2%)と過去最高を記録した。
2024年度日本酒輸出金額国別TOP20
2024年度日本酒輸出数量国別TOP20
「プレミアム」な日本酒トレンドが続く
今期、輸出金額・数量共に前年を上回り、1Lあたりの日本酒の輸出金額は過去最高額を記録した2023年からほぼ横ばい。中国、香港、シンガポールでも引き続き2000円/Lを超える金額となった。
1Lあたりの日本酒輸出金額(2024年度)
中長期的な今後の日本酒輸出展望
現在は、中国、アメリカ、香港の3国で輸出金額の65%を占めるが、今後は輸出先国・地域の多角化により安定的な輸出増加を戦略的に図ることが重要となる。
2024年度版 日本酒の輸出量・金額マップ
日本酒造組合中央会は、ワイン文化が浸透しているEU(イギリス含む)では、ソムリエへの日本酒の多様性や食とのペアリング優位性、サービス方法等の提案を引き続き実施し、浸透を図る。
また、マレーシアやタイ、ベトナム、インドネシア等の東南アジアは、経済成長や人口増加も見込まれることから、新たな日本酒市場として期待されるが、各国毎に事情が異なるため、酒類に関する法規制や流通経路に関するマーケティング調査により、効果的な施策を展開し、それぞれの地域特性に合わせた戦略で日本酒市場の開拓・浸透を図る。
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