IoTデータ活用し持続可能な養豚繁殖モデルを実証 ユニアデックス2020年7月10日
日本ユニシスグループのユニアデックス(株)は、産学官連携で提案を行った「IoTデータ活用を通じた持続可能な養豚繁殖モデルの実証」が、農水省公募事業「令和2年度スマート農業実証プロジェクト」に採択されたため、実証を開始すると発表した。
左が農場で手軽に使用できる精液品質評価システム、
右が常設カメラの行動分析による発情・分娩検知システム(いずれも特許出願中)
同プロジェクトは、養豚業の中でも特に作業難易度が高く、出荷頭数への影響が大きい繁殖作業の最適化を図ることが狙い。さらに、作業効率化・防疫対策の観点からロボットなどの最新技術を活用することで、作業員のプロセスを自動化し持続可能な養豚経営支援のモデル化を目指す。
【実証事業の背景】
同社は2017年度から共創パートナーとともに、現場でのIoT活用シナリオを立案・具現化する活動を行ってきた。その中で、阿波の金時豚で有名な納田牧場(徳島県阿波市)と協力し、養豚業におけるデジタル化への取り組みを開始。19年度からは、賛同する研究機関とともに持続可能な養豚経営に向けた産学官共同研究を進めてきた。
豚肉の国内需要は、30年前と比べ約30%増加しているにも関わらず、国内生産量は約20%減少している。食の安心安全の観点から国内生産は今後も増加していくとみられ、生産量の維持拡大に向けた取り組みが求められている。
しかし、中小農家は経営者の高齢化や後継者不足、大規模農家は生産性の維持と労働力確保が難しいという課題がある。このため、働き手の技術レベルに依存しない生産体制の整備が急務で、養牛・養鶏と比べ遅れているとされる養豚業のデジタル化が重要となっている。
【実証の概要】
同プロジェクトは、農水産「スマート農業技術の開発・実証プロジェクト」(事業主体=農業・食品産業技術総合研究機構)の支援を受けて実施。ユニアデックス(株)と石川県立大学、家畜改良センター、埼玉県農業技術研究センター、日本大学、(株)スワイン・エクステンション&コンサルティング、(有)NOUDAの7者が「養豚繁殖モデルスマート農業実証コンソーシアム」を設立し、同プロジェクトを令和2年度から2年間にわたり実施する。
具体的には、養豚業の作業の中でも特に技術力が高く出荷頭数への影響が大きい繁殖作業に着目し精液の品質評価、母豚の発情・分娩予兆検知、遠隔監視システムによる母豚の見守りについて検証していく。
また、農場現場でのデジタル化の有効性や養豚経営に対する費用効果も検証。これにより、養豚経験が少ない作業者による受胎率80%、作業削減率30%の成果を目標に掲げる。
ユニアデックス(株)は、繁殖作業の画像解析プログラムによる自動判定、台車ロボット・定点カメラを用いた遠隔監視と異常検知、豚舎への技術実装を行い実用性を技術的に検証する。
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