牛の発情・体調不良検知を自動化 畜産業界の人手不足解決へ実証実験開始 upr2023年7月18日
ユーピーアール (upr)は、乳牛雌哺育育成事業を展開する岩手県葛巻町畜産開発公社(岩手県岩手郡)と共同で、300頭以上の放牧牛を対象に「DXタグ」を活用した実証実験を8月から開始。牛の発情・体調不良検知の自動化と畜産業界の人手不足解決を目指す。
DXタグを牛に装着したイメージ
畜産業界の人手不足、属人的な目視作業への対策として、既存の発情検知ソリューションは、牛舎での飼育牛とともに放牧牛に対応したものは、あまり市場に出回っていない。
ユーピーアールは2022年10月、放牧における発情検知を自動化し畜産業界の課題を解決するため、岩手県の広大な牧草地で一般農家の牛を預かり、放牧飼育を行う葛巻町畜産開発公社の協力を得て、飼育牛の放牧地における所在管理の検討を開始。
その後、牛舎にいる飼育牛を対象に「DXタグ」の振動センサーによる発情検知の現地調査を経て、今年8月から放牧牛を対象に実証実験を始める。
「DXタグ」は、物流現場で使われている「スマートパレット」に搭載されているアクティブRFIDタグを小型軽量化し、さらに機能を追加したもの。
「DXタグ」を牛の首輪に装着することで、牛舎での飼育牛だけでなく、放牧牛に対しても頭数管理、脱走牛の発見、発情・体調不良の検知を容易に行うことが可能となる。
「DXタグ」は、受信機から最大約300メートルの距離で通信可能。複数の受信機を設置することで、広大な牧草地に放牧牛が点在する場合でもデータの取得できる。同システムは牛舎の場合、1頭あたり年間5000円。放牧牛の場合、1頭あたり年間1万円と、導入しやすい価格で提供する。
両者は今後、AI等の技術も活用しながら発情・体調不良検知の解析ソフトを開発し、精度を高めていく。さらに、牛の種別や飼育地域の違いに応じた検知アルゴリズムの開発も予定している。価格は税別。
重要な記事
最新の記事
-
【鈴木宣弘:食料・農業問題 本質と裏側】「盗人に追い銭」「鴨葱」外交の生贄にしてはならぬ農産物2025年5月2日
-
【2025国際協同組合年】情報を共有 協同の力で国際協力 連続シンポスタート2025年5月2日
-
イネカメムシが越冬 埼玉、群馬、栃木で確認 被害多発の恐れ2025年5月2日
-
九州和牛をシンガポール人に人気のお土産に 福岡空港で検疫代行サービスを開始 福岡ソノリク2025年5月2日
-
就労継続支援B型事業所を開設し農福連携に挑戦 有機農家とも業務提携 ハピネス2025年5月2日
-
宮崎ガス「カーボン・オフセット都市ガス」 を県庁などに供給開始 農林中金が媒介2025年5月2日
-
5月29日から「丸の内 日本ワインWeeks2025」開催 "日本ワイン"を学び、楽しむ3週間 三菱地所2025年5月2日
-
協同心の泉 大切に 創立記念式典 家の光協会2025年5月2日
-
【スマート農業の風】(14)スマート農業のハードルを下げる2025年5月2日
-
(433)「エルダースピーク」実体験【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年5月2日
-
約1cm程度の害虫を強力捕獲「吊るしてGET虫ミニ強力タイプ」新発売 平城商事2025年5月2日
-
農中情報システム 自社の導入・活用のノウハウを活かし「Box」通じたDX支援開始2025年5月2日
-
洗車を楽しく「CRUZARD」洗車仕様ホースリールとノズルを発売 コメリ2025年5月2日
-
戦後80年の国際協同組合年 世代超え「戦争と平和」考える パルシステム神奈川2025年5月2日
-
生協の「地域見守り協定」締結数 全市区町村数の75%超の1308市区町村に到達2025年5月2日
-
ムコ多糖症ニホンザルの臨床徴候改善に成功 組換えカイコと糖鎖改変技術による新型酵素2025年5月2日
-
エフピコ×Aコープ「エコトレー」など積極使用で「ストアtoストア」協働を拡大2025年5月2日
-
JA愛知信連と高機能バイオ炭「宙炭」活用に関する協定締結 TOWING2025年5月2日
-
5月の野菜生育状況と価格見通し だいこん、はくさい、キャベツなど平年並み 農水省2025年5月2日
-
「ウェザーニュースPro」霜予測とひょう予測を追加 農業向け機能を強化2025年5月2日