能登半島地震「全壊牛舎の再建」クラウドファンディング 8日まで実施2024年9月5日
令和6年能登半島地震で牛舎が全壊した松田牧場(石川県珠洲市)は、クラウドファンディング「能登半島地震で被災し全壊した牛舎を建て直したい」を実施中。9月8日まで支援を募っている。
牛舎の再建には2億円以上かかるが、クラウドファンディングは目標金額7000万円で開始。6月24日から支援を募り、現在5000万円以上の支援が寄せられている。松田牧場では、終了予定の9月8日を迎えるにあたり、最終目標をめざしてさらなる支援を呼びかけている。
令和6年能登半島地震の震源地は、松田牧場のわずか数キロの地点で発生。各施設・自宅・インフラ等に甚大な被害が出した。従業員の命に別状はなかったが、生乳の出荷量は1/4まで減少し、経営に大きな打撃を受けている。
松田牧場は珠洲市唐笠町の八ケ山にあり、晴れていれば富山湾越しに北アルプスを望める雄大な土地で牛や馬の放牧を行っている。放牧は、天然の草を食べさせるため低コストかつ自給自足が可能で、牛の運動量や筋肉量も増えアニマルウェルフェア(動物福祉)の観点からも優れた飼育方法。国土の狭い日本では、放牧ができる牧場はごくわずかだが、珠洲市は山地・丘陵地が大部分を占め、放牧可能な牧草地面積を確保できる。
珠洲市で放牧を行う松田牧場
松田牧場は、後継者がおらず廃業せざるを得ない酪農家から牧場を買い取る形で約10頭から牧場を始め、現在130頭の規模まで拡大。牧草地を追加で取得し、従業員も5人まで増やし会社として軌道に乗ってきた矢先に、先般の能登半島震災が起きた。
クラウドファンディングは、雄大な景観や広大な土地での放牧、牛や馬との牧歌的な体験を通じ、日本の酪農と能登の復興を支えるために実施。リターンは、奥能登産の牛乳・ヨーグルトや能登牛詰め合わせを予定している。
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