配合飼料供給価格 トン当たり約2200円値下げ 令和7年7~9月期 JA全農2025年6月19日
JA全農は6月19日、令和7年7~9月期の配合飼料供給価格について、飼料情勢・外国為替情勢等を踏まえ、令和7年4~6月期に対して、全国全畜種総平均トン当たり約2200円値下げすると発表した。ただし、改定額は、地域別・畜種別・銘柄別に異なる。
飼料穀物は、とうもろこしのシカゴ定期が3月上旬には1ブッシェル(25.4kg)460セント前後で推移していたが、4月10日に米国農務省が発表した需給見通しで、米国産とうもろこしの期末在庫が市場予想を下回ったことなどから、4月中旬には490セント前後まで上昇した。その後、南米産とうもろこしの豊作期待や米国産新穀とうもろこしの作付けが順調であることなどから下落し、現在は440セント前後で推移している。
全農によると、今後は南米産地の作柄や米国産新穀の生育期の天候などに左右される相場展開が見込まれるとしている。
大豆粕のシカゴ定期は、3月上旬には1トン330ドル台で推移していたが、米国で大豆搾油量が堅調に推移し、南米産大豆が豊作見通しであることや、米国産新穀大豆の作付けも順調であることなどから下落し、現在は310ドルで推移している。
国内大豆粕価格は、為替円高の影響やシカゴ定期の下落などから値下がりが見込まれる。
米国ガルフ・日本間のパナマックス型海上運賃は、2月上旬に1トン47ドル前後で推移していたが、原油相場が下落したことなどから、3月上旬には45ドル前後まで下落。その後、航海日数の長い中国向けの南米産大豆の輸出が堅調に推移し、船腹需給が引き締まっていることなどから上昇し、現在は51ドル前後で推移している。
全農によれば、今後は南米産大豆の輸送需要が引き続き堅調であることなどから、底堅く推移するものと見込んでいる。
円相場は、3月上旬に1ドル149円前後で推移していたが、米国の関税政策により米国の景気悪化が懸念されたことなどからドルが売られ、4月中旬には一時139円台まで円高が進んだ。その後、日銀の早期利上げ観測が後退したことなどから、現在は144円前後で推移している。
今後は、日米の金融政策や米国の関税政策などに左右される相場展開を見込んでいる。
以上の情勢から、円高やシカゴ定期の下落により、とうもろこしや大豆粕の価格が値下がりとなることを見込み、令和7年7~9月期の配合飼料価格は値下げとなった。
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