教育文化で地域輝く 家の光文化賞JAトップフォーラム2015年8月7日
自己改革の実践を学ぶ
家の光協会と家の光文化賞農協懇話会は8月3、4日、東京都内で「家の光文化賞JAトップフォーラム2015」を開いた。メインテーマ「JAが地域でさらに輝くために」、サブテーマ「自己改革の実践に向けて、いかにJA教育文化活動に取り組むか」で、実践報告をもとにディスカッションした。全国からJAの役員ら、約420人が参加した。
実践報告では、東京都のJA東京むさしが、組合員教育事業として設けた「組合員大学」の取り組みを報告。次世代を担う組合員を対象にリーダー的な人材育成を目的とする。そのための実行委員会を組織してJAにとってなにが最も重要なのかという講座内容を検討したことに特徴がある。
委員は常勤役員のほか、青壮年部、生産組織、女性部などの代表で構成。「組合員主体の組合員大学が形づくられた」と、同JAの田中信明組合長は振り返る。
それぞれ1年で10回の基礎講座、専門講座からなり、内容は座学のほか税関、県外、海外視察などもある。修了生はJAの非常勤理事や地区運営委員などで活躍している。田中組合長は「農協組織の中にいる人以外にも輪を広げたい」と意欲を示す。
石川県のJA小松市が1支店1協同活動として「ふれあい行動プラン」の取り組みを報告。支店ごとに地区の理事、支店運営委員、支店の組合員組織、支店職員の意見を聞き、支店自ら計画をつくり、実行する。
その一つが小学校での食農教育で、総合学習の中で、支店運営委員会が食農教育プログラムを提供。田植え、稲刈りの体験学習のほか、支店長や営農担当者が「先生」となって、定期的に授業を行う。
同JAの西沢耕一組合長は、このプランを通じて、「職員のモチベーションが高まり、組合員との新たな関係性が生まれ、JAの事業にも成果として反映されてきた」と言う。
総合討議では、(1)協同組合への理解促進と、支店の協同活動、(2)いま求められる教育文化活動の要点、(3)JAトップにはどのようなビジョン、理念が求められるか―について意見交換した。
特に協同組合への理解を得るために必要な支店の活動が焦点になり、JAの職員は地元消防団への参加、PTA、営農組合の役員などを積極的に担うべきだと言う。また協同活動を支店だけでなく、JAの1部署1協同活動としても展開しているJA(静岡県JAとぴあ浜松)から「農協改革の要点は、いかに地域に溶け込むかにある」との発言があった。
支店活動の悩みの一つはマンネリ化。「支店運営委員は、できれば1年で交代させたい」、「活動の成果は漢方薬のようなもの。すぐに成果はあがらない。じわじわ効いてくるもの」、「参加者の増加で評価するのでなく、少しでも前進することを考えるべき」、「トップダウンでは限界がある。ボトムアップの活動が重要」などの意見が出た。
教育文化活動の要点については、「先輩たちが、どのような思いで協同組合をつくったか。これを次世代へ伝え、組合員の農協であることを分かってもらうことが重要」、「組合員のJAへの信頼は厚い。それに磨きをかけることで教育文化活動を強め、さらに信頼を高めたい」などの発言があった。
なお、トップセミナーは2日目、(一社)長野県農協地域開発機構の西井賢悟主任研究員が支店協同活動の到達点と今後の課題について特別講演。さらに日本金融財政研究所の菊池英博所長が記念講演で、農業と地域社会を崩壊させる新自由主義に対して、日本はどう防衛すべきかについて話した。
(写真)支店活動について意見交換するトップフォーラム
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