農業成長産業化、2次・3次連携を2017年5月8日
農林中金食農ビジネスフォーラム2017
農林中央金庫は(一社)アグリフューチャージャパンとの共催で食品産業などアグリビジネス関係企業との情報交換の場として農林中金食農ビジネスフォーラム2017年を4月25日に東京都内で開いた。
参加したのはおもに日本農業経営大学校(一社)アグリフューチャージャパンの会員企業など。1次産業と企業のパイプ役としての農林中央金庫が情報交換の場として平成24年から開催している。 主催者あいさつで河野良雄理事長は農業の成長産業化に対する社会の期待が高まっているなか、「農林水産業と食に関わる金融機関として十分な役割を果たしていく必要があると強く認識している」として、28年度からの中期経営計画では主要事業として位置づけた食農ビジネスについて「一次産業と二次、三次産業との連携や共同などによって、販路開拓、生産基盤の集約化、低コスト生産などの取り組みを後押しし生産者所得の向上、地域活性化の実現をめざす。ファイナンス、リサーチ、ソリューションなどの機能やビジネスマッチングを通じ役職員一人ひとりが柔軟で未来志向の視点で業務に取り組んでいく」など話した。
講演では(一社)アグリフューチャージャパンの理事で日本農業経営大学校の堀口健二校長が同校の活動実績を紹介した。 2年課程の同校は3月に3期生が卒業し4月から5期生が入学した。全寮制で農業の知識だけでなく経営力、社会への適応力、農業経営者としての基盤となる人間的な資質を身につけてもらい次代の農業経営者として各地の地域農業を担う人材を育成している。
先進農業経営体の現地実習は学生自らが探し出すことや、2年目研修では販売現場など関連企業でも研修することが特徴だ。堀口校長は植物工場やIT活用など農業の新技術も学ぶが、栽培技術などにとどまらず、失敗しないための経営計画の考え方や農業の特徴に合わせた雇用のあり方なども授業に取り入れていることを強調するとともに、各地で活躍し始めている卒業生たちの姿と声も紹介した。
また、キユーピー(株)の元代表取締役社長で(株)山城経営研究所の鈴木豊代表取締役社長は「より良き経営の道筋を」と題して講演した。鈴木氏はキユーピーの創業者、中島薫一郎氏の経営理念を紹介した。同社は大正14年(1925)に日本で初めて卵黄だけを原料にしたマヨネーズを製造販売した。128g、50銭だったという。良い原料からしか良い商品はできない、の考え方のもと洋食ブームの波にも乗って順調に業績は伸ばしたという。しかし、太平洋戦争下で原料の手当てが困難になった昭和18年、同社はマヨネーズの製造を中止した。戦後の23年に再開したが、その間、製造中止を批判する多くの社員が離れ、金銭的にも苦境にあったが、良い原料でなければ良い商品はできないという理念にこだわったという。鈴木氏は、中島氏が後年、"楽業偕悦"との社是を残したこと紹介、これは道義を大事にする事業で社員などと喜びをともにしたい、との思いだと指摘して、経営理念を重視し、それに向けたプロセスも評価する仕事の現場の重要性などを強調した。
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