「コロナに負けるな!」各地で協同組合が「協同の力」発揮 JCAがとりまとめ2020年5月22日
新型コロナウイルス感染症の拡大に対して、各地の協同組合組織は、自らの感染対策を強化するとともに、医療・福祉、食の生産・供給をはじめ、地域のくらしと経済を支える活動を行っている。JCA(日本協同組合連携機構)は、会員団体の協同組合全国組織からの情報をもとに、「コロナに負けるな!」のタイトルで、各協同組合の取り組みをまとめた。
◆【JA】不可欠な事業継続へ全力
各JAでは、政府の「基本的対処方針」や都道府県の対応方針を踏まえつつ、各JAのBCP(事業継続計画)等に基づき、必要な対応を行なっている。とくに「事業の継続が求められる事業者」に該当する厚生事業、信用事業、共済事業、農業継続に必要な生産資材や飼料等の供給、農産物集出荷、生活維持に必要な食料や燃料等の供給、介護事業、葬祭事業等を継続している。
JAグループでは、観光客減少や学校給食中止等で農産物の需要が大きく減少しているため、自治体とも連携し、国産農産物の消費拡大運動に取り組んでいる。JAの直売所では、農産物の出荷機会をなくした生産者や取引業者を応援する企画を行なったり、JA女性部が布マスクを作ったりして地域の施設に寄贈したりしている。
またJA全中では2月下旬、全国のJA・連合会に緊急調査を行い、農業・農村・JA関係の影響を取りまとめ、政府に必要な要望を行なった。
家の光協会では、子ども向けに自宅でできる工作と手芸の動画、マスクの作り方の動画、牛乳を使ったドリンクレシピの動画を作成し、YouTubeで公開している。
◆【生協】生活必需品確保を最優先
生協では、在宅者が増えることで宅配・店舗での需要が急増、加入や再開の申し込みが多くなっている。感染症対策をとるとともに、食品や衛生品など生活必需品を確保し、組合員に届け、くらしを支える努力を懸命に続けています。店舗では、レジ前の間隔確保、高齢者など向けの時間帯の設定などの工夫をしている。
北海道の生協では、JAグループと連携し、配食サービスや移動販売で牛乳の無償提供を実施。学校給食の休止等に伴う牛乳の消費減に対応し、多くの生協で牛乳の消費を呼び掛ける取り組みを実施している。フードバンクや子ども食堂の運営や支援に取り組んでいる生協では、子どもたちや生活支援施設へ食品を届ける取り組みを実施している。
日本生協連では、新型コロナによるくらしや購買に関する影響を明らかにするため、生協組合員のアンケート調査を実施した。
全国大学生協連は、4月20-30日に「緊急!大学生・院生向けアンケート」を行い、その回答速報を発表した。「アルバイトができず経済的不安が大きい」などの声が寄せられている。
◆ 【協同組合医療福祉】医療従事者の保護を第一に
JA厚生連では緊急対策本部を設置し、会員厚生連からの情報収集、JA全国連や行政等との調整、必要物資等の確保などの支援調整を行なっている。なお厚生連105病院のうち33病院が「感染症指定医療機関」になっており、厚生連では行政等からの要請に基づき必要な対応を懸命に行なっている。3月10日には、医療用マスク・消毒用品・感染防護具等の医療機関への安定供給されるよう対応すること、医療従事者やその家族を偏見や誹謗中傷から守ること等を求める「緊急要望書」を厚生労働大臣宛に提出した。
医療福祉生協でも、JA厚生連と同様な状況にある。現場ではマスクや防護服など必要な資材が逼迫する中、職員が極度に疲弊。事業所は感染予防対策のための支出増、受診控えや健診先送りによる収入減などで、経営状況が大変厳しくなっている。
こうした状況を踏まえ、4月27日、日本医療福祉生協連は「新型コロナウイルス感染症がもたらすさまざまな困難を、医療福祉生協の「協同の力」で乗り越えましょう!」とする「会長理事声明」を出し、政府に対し要望書提出も行なった。こうした中、各地の医療福祉生協では、組合員がマスクやフェイスガードを手作りして介護事業所に届けたり、医療従事者を励ましたりする取り組みを行なっている。
◆ 【協同組合金融】資金面で生活・経済を支援
農林中金・JAバンク・JFマリンバンク、ろうきんなどでは、組合員の生活や地域経済を支援するため、低利融資等の取扱いや融資・返済の相談を行なっている。農林中金・JAバンク・JFマリンバンクでは、「新型コロナ感染症対策緊急資金」を創設(低利融資、保証料減免など)、金融円滑化対応を実施している。
全国のろうきんでは、「新型コロナウイルスの感染拡大の影響に伴う勤労者の生活支援に向けた特別融資」(無担保)の取り扱いを4月20日から開始。このほか、融資の返済条件の緩和など勤労者の生活支援の取り組みを行うとともに、4月30日から社会福祉協議会が行なう「新型コロナウイルス感染症を踏まえた生活福祉資金制度による緊急小口貸付の特例貸付」の申請受け付けを始めた。
◆【協同組合共済】SNSでコミュニケーション
JA共済、こくみん共済coop、コープ共済などでは組合員・契約者保護のため、共済金支払、契約管理、組合員対応などの重要業務を継続している。また、共済金の支払対象の拡大、掛金払込の特別措置や特別貸付などを実施している。
こくみん共済coopでは、感染拡大による社会不安の状況を踏まえ、「組合員・社会にむけたお役立ちと共創のメッセージを発信し、たすけあいの社会づくりを進める」として、5月11日から、Web上に特設ページ「今できるたすけあい」を開設しWebやSNSを中心に情報発信とコミュニケーションを行なっている。
【その他】要望とりまとめや緊急声明も
JF全漁連では、3月、新型コロナで大幅に需要が減少し、魚価の下落が生じ漁業者・漁協の経営に大きな打撃を与えていることから、経済対策や生産活動への要望を取りまとめた。
日本労働者協同組合(ワーカーズコープ)連合会は、3月6日、新型コロナ感染が拡大する中、「私たちの見解を明らかにし、国・行政への要望と、労働者協同組合法の制定を力とした『協同と共生』を基盤とする地域・社会づくりに向けた思いを表明する」として、緊急声明を出している。
重要な記事
最新の記事
-
「関東東海花の展覧会」は品評会の箱根駅伝【花づくりの現場から 宇田明】第78回2026年2月5日 -
どんぐりと熊と人間【酒井惇一・昔の農村・今の世の中】第375回2026年2月5日 -
事前契約で米価に「下限値」 暴落食い止め営農可能な手取り確保 全農にいがた2026年2月4日 -
高市首相モームリ 【小松泰信・地方の眼力】2026年2月4日 -
朝市では「5kg3434円」 県産米の売れ行き好調 JAふくおか嘉穂の直売所2026年2月4日 -
水稲新品種「ZR2」を農研機構と育成 多収で良食味 JA全農2026年2月4日 -
とちぎ霧降高原牛・日光高原牛 生産者が「みどり認定」取得 JA全農とちぎ2026年2月4日 -
米の行方―食の多様性の中 意外な開拓先も 元JA富里市常務理事 仲野隆三氏2026年2月4日 -
農業を仕事にする第一歩を応援「新・農業人フェア」11日に開催 農協観光2026年2月4日 -
地域農業動向予測システム(RAPs)活用方法を紹介「担い手育成支援セミナー」開催 農研機構2026年2月4日 -
黒星病に強いナシ品種づくり DNAマーカーで効率化 農研機構×かずさDNA研究所2026年2月4日 -
道の駅直売所「サンサンうきっ子宇城彩館」、レジ通過1000万人を達成 JA熊本うきが記念イベントを開催2026年2月4日 -
北海道の人生150本を記録『北海道の生活史』出版記念展示会開催 コープさっぽろ2026年2月4日 -
氷見市などと「棚田を中心とした持続可能な地域づくりに関する連携協定」締結 ヤマタネ2026年2月4日 -
「山村の地域資源の活用~山村活性化支援交付金について~」オンラインセミナー開催2026年2月4日 -
「桑原史成写真展激動韓国60年」市民セクター政策機構と協力開催 生活クラブ連合会2026年2月4日 -
日本豆乳協会 2025年の豆乳類の生産量44万4552kl 過去最高を記録2026年2月4日 -
畜産用赤外線ヒーター「ミニぽか」200Vハイブリッドモデルを追加 メトロ電気工業2026年2月4日 -
大洗町と子育て支援で連携 ハッピーギフト受付開始 パルシステム茨城 栃木2026年2月4日 -
首都圏企業と道内の大学・自治体とのマッチングイベント「北海道PRデイズ」開催2026年2月4日


































