共生の地域社会めざして 医療・福祉・まちづくり JCAフォーラム2022年10月11日
JCA(日本協同組合連携機構)は10月8日、「協同組合の地域共生フォーラム」を開いた。格差・孤立化が進む今日の社会で,助け合いの組織である協同組合が地域の中で何ができるかを考えるフォーラムで、約350人がオンライン参加し、「地域医療」、「地域ミーティング」、「まちづくり」、「みまもり」の各分野の活動報告をもとに、共生の地域社会のあり方を探った。
新潟県の佐渡地域では、佐渡島の医療機関・介護福祉施設の6割が参加する「さどひまわりネット」という地域連携ネットワークシステムがある。高齢化率43%、人口が減少する佐渡島では病院や施設の維持が困難になっており、限られた医療・介護資源を有効に活用して島民の健康を支えなくてはならない。そのための患者や利用者の情報を共有する仕組みとなっている。
報告したJA新潟厚生連佐渡総合病院の佐藤賢治院長は、「(医療・介護の)機能分担は必要だが、つながらないと機能しない。このことを理解し、助け合う仕組みをつくるのは地域だ」と、地域医療・介護の連携の重要性を強調した。
茨城県では、生協が中心になり、行政、JAなどが、認知症の人のための「いばらきみまもりあいプロジェクト」を立ちあげている。家族や県・市町村に加えて、地域住民であるみんなが普段から無理なく関われる環境が必要と考え、10団体でスタートさせた。「みまもりあいアプリ」(捜索支援システム)を活用して、みまもり推進ネットワークへの参加を呼びかけている。
茨城生協連の井坂寛専務理事は「見守り活動は生協だけではなく、地域共通の問題だ。生協は,地域を借りて事業している。同じように地域を対象としている異業種の団体などにも呼びかけ、活動を進化させたい」という。
コープこうべは、生協活動のなかで「地域つながるミーティング」を行っている。「出会いと対話の場」、「課題の抽出と解決へのつながりづくり(協働)の場」として位置付け、対話の中から見守り、障がい者の社会参加への応援,買い物困難者支援、協同購入グループなどの活動が生まれている。
「対話を出発点にくらしの課題に寄り添い、地域との協働による解決への糸口を生み出していく。出会い、共有、協働を所属(地域単位)で繰り返し、生協が地域になくてはならない存在をめざす」と、同コープ地域活動推進部の冬頭佐智子さんは意欲を示した。
埼玉県熊谷市の菱沼地域福祉事業所ほほえみは、「まちづくり講座」を拠点に、地域共生まちづくりに取り組んでいる。同事業所の船越聡一郎所長は、商店街で出会った地域の人との話から意識始めた自分のまちづくりへの思いを伝えたい。まちの現状や課題をみんなで共有したいと思った」という。
講座では、介護保険制度の勉強会や、東日本大震災の被災地で活躍するワーカーズの映画上映などを行い、参加者や地域の人の街づくりへの関心が高まっている。「ほほえみ」では、これをさらに充実させ、商店街の空き家を利用してみんなの居場所(みんなのおうち)にする構想を温めている。
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