生産者の収入向上と持続可能な農業を目指し、フェイガーと業務提携 JA全農2024年4月12日
農家向け脱炭素施策の収益化と、カーボンクレジットの流通サポートを手がける株式会社フェイガーは、全国農業協同組合連合会(以下「JA全農」)と「水稲栽培における中干し期間の延長」によるJークレジットに係る取り組みに関して業務提携を締結した。
■提携の目的
フェイガーは農業由来カーボンクレジットの生成を行っており、農業者への脱炭素の取組支援およびクレジット化を通じた収益化を行う日本初のスタートアップ。2023年度は14道府県、約60農家、1500haを超える生産者の皆様によって生成された約6000トンのクレジットについて第58回Jークレジット制度認証委員会より認証を受けた。2024年度も、より一層農業における脱炭素の取組みをカーボンクレジットによって収益化させることを通じ、環境に優しい農業を持続可能な形で推進している。
同社がJA全農と「水稲栽培における中干し期間の延長」によるJ-クレジットに係る取組みについて連携することで、JA全農と全国のJA組織を介して、協力生産者への制度や手法の案内、申請サポート、収益化を総合的に支援することが可能となる。
業務提携のイメージ
■業務提携のイメージ
JA全農との連携により、同社は各地のJAを介して協力生産者への制度や手法の案内、申請サポート、収益化を総合的に支援する体制を構築する。これにより、生産者はより安心して申請が可能となる。また、各地で農業における脱炭素の取組みを拡大することができ、ひいては生産者の収益向上に資することが可能となる。
「Jークレジット制度」
■「Jークレジット制度」と「水稲栽培における中干し期間の延長」について
Jークレジット制度とは、省エネルギー設備の導入や再生可能エネルギーの利用、農業を通じて排出されるCO2等の排出削減量等を「クレジット」として国が認証する制度。
水田から発生するメタンは、土壌に含まれる有機物や、肥料として与えられた有機物を分解して生じる二酸化炭素・ 酢酸などから、嫌気性菌であるメタン生成菌の働きにより生成されます。水田からのメタンの発生を減らすには落水期間を長くすること(中干し※期間の延長の実施)が重要です。「水稲栽培における中干し期間の延長」とは、中干し期間を、その水田の直近2か年以上の実施日数の平均より7日間以上延長(水のマネジメント)することで水田から排出されるメタンを抑制する手法のこと。
※中干し:水稲の栽培期間中、出穂前に一度水田の水を抜いて田面を乾かすことで、過剰な分げつを防止し、 成長を制御する作業
「水稲栽培における中干し期間の延長」
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