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仕事にやりがい、職員を大切にする経営を JA人づくりトップセミナー JA全中(2)2026年1月13日

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JA全中は1月9日、オンラインで「JAづくりトップセミナー」を開催した。全国155カ所で約600人が視聴した。

左から、生川秀治JAみえきた組合長、本理化学工業の大山隆久社長、セミナーの様子左から、生川秀治JAみえきた組合長、日本理化学工業の大山隆久社長、セミナーの様子

経営理念で職員の幸せを追求

生川秀治JAみえきた組合長が「人的資本経営の実践~職員の成長こそがJAの価値であり未来です~」をテーマに実践報告した。

生川氏は、JAみえきたが4JA合併以降も改革が進まなかったとし、その背景として、資金量に支えられ「このままで何とかなる」という発想が支配的で、「改革を先送りするための合併のような状態」だったと振り返った。

自身は信連に長く勤め、67歳で組合長に就任。職員や理事とも面識が薄く、コロナ禍という厳しい状況下での立候補の際に「改革」はあえて言わず、「JAをつくるために立候補する」と説明した。店舗再編や機構改革も進めたが、最も重要なのは目に見える改革ではなく、組織の文化や役職員の意識を変えることだと強調した。

出発点として位置付けたのが、経営理念の刷新。以前の理念は抽象的で職員への言及がなく、理念が職員の心に響かず、日々の判断基準にもなっていないと感じた。若年層を中心に退職が増え、「将来に不安を感じる」「とりあえず辞める」「仕事に価値を見いだせない」といった声があったことも背景に挙げた。

そこで、JAみえきたのパーパス「地域の農業とくらしを支え、みんなを"笑顔"に」を策定。簡潔で一度で覚えられる言葉とし、常に掲示して浸透を図った。経営理念はパーパスを中心に「人財」「経営」「革新」の三つの柱で整理し、とりわけ「人財」では「職員の成長と幸せを大切にする」と明記。職員を最も重要な人的資本と位置付け、成長は知識や技能だけでなく人間力の向上を含むこと、幸せは経済面と精神面の両立で、やりがいや生きがい、感謝される経験も含まれると説明した。

「人財」では、教育・研修への投資を惜しまず、学びたい職員には費用対効果を問わず機会を提供している。宅建などの資格取得も後押しし、取得後は組織内FA(フリーエージェント)のように希望部署に挑戦できる仕組みも整えた。かつては58歳の役職定年で一律に一般職となっていたが、現在は職員が将来像として「経営者」を志すような変化も生まれている。

職場環境では、安心して働ける職場づくりを掲げた。コンプライアンスの遵守やハラスメント防止で心理的安全性を重視する一方、反対意見が出にくい職場の状況に課題を感じ、「自由に発言できる風通しの良い組織」への転換の必要性も示した。

「経営」では、協同組合の定義や価値原則に立ち返りつつ、健全で持続可能な経営を行うことを明確にした。デフレ期とは異なり、インフレ時代には利益を確保し、賃上げを含めて将来に責任を持つことが経営者の役割だと強調した。

「革新」では、「変化することを恐れず挑戦し続ける」姿勢を掲げ、「現状維持は後退であり、自らが変わることが不可欠」だと述べた。DXを活用した新たなビジネスモデル構築や、10年先のあるべき姿から逆算して「今何をすべきか」を考え続ける必要性を説いた。

理念の策定は、常勤役員と部長による企画会議で議論を重ねた。理事会では異論もあったが、「職員の成長と幸せがあってこそ、組合員の幸せにつながる」という考えを貫いた。理念浸透に向けては全職員大会を開き、自らの言葉で説明した。

生川氏は最後に、二宮尊徳の言葉「道徳なき経済は犯罪であり、経済なき道徳は寝言である」を引用し、協同組合理念と経営の両立の重要性を訴えた。職員が生きがいと喜びを感じられる職場を築くことで、JA自体が成長し、地域の農業とくらしを支え続けられると結んだ。

障がいを持つ社員からの学び

他業種からは、障害者雇用に取り組む、日本理化学工業の大山隆久社長が「働く幸せ実現のため社員から教わったこと」をテーマに実践事例を報告した。

同社は1937年に創業し、神奈川県川崎市と北海道美唄市でチョークの製造・販売を行っている。社員89人のうち、知的障害者66人(うち重度22人)を雇用している。チョークの国内市場でシェア70%以上を持つが、少子化の影響で学校現場での需要が減少しているため、ホタテ貝殻のリサイクルで品質を向上した「ダストレスチョーク」や、平滑面では濡れた布などで簡単に消すことができる現代版チョーク「kitpas」を開発し、販売に力を入れている。

障害者雇用は1959年、当時の工場(東京都大田区)の近隣にあった養護学級から、生徒の受け入れを要請されたことがきっかけ。当初は「従業員20人規模で簡単には受け入れられない」と断ったが、「就職ではなく働く体験だけでも」との熱心な働きかけを受け、2週間の実習を受け入れた。必死に作業する様子を見た従業員から採用を進言され、採用を決めた。

大山氏は、雇用を通じて大切にしていることとして「相手の理解力に合わせて段取り、教える」姿勢を挙げ、「理解できなければ、教えた方がいけない」と述べた。理解力に合わせて原料の計量や時間の計測、品質管理など工程を見直してきた結果、職場に不可欠なものづくりの担い手として育つと説明。「彼らがいたからこそ、周りの人も分かりやすくなる」という経験を通じ、ユニバーサルデザインの社会づくりの重要性にも気付かされたという。

「人の役に立ち、『ありがとう』と言われることに幸せを感じるのは人間だけ」と述べ、安心して通える居場所づくりの積み重ねが信頼につながると強調した。従業員の目標を受け、「みんなの目標」として年間スローガンを設定している。

今後は、「皆働社会の実現」を掲げ、「より多くの人が社会に役立って『ありがとう』と言われる社会」を展望。「出番があれば彼らは輝く場所がある。安心できる環境さえあれば、労働力としても人間力も高い。労働の場において、障害者、健常者という言葉をなくしたい」と結んだ。

人材確保と働く幸せ

報告などを受け、「経営者として、人材確保・定着・育成にどう立ち向かうか」をテーマにパネルディスカッションを行った。西井主席研究員の進行で、生川氏、大山氏、元広氏が、職員の幸せと働きがいを軸に議論を深めた。

冒頭は人材確保がテーマとなり、生川氏は売り手市場で採用が難しく、早期離職の要因として給与よりも人間関係や将来不安、やりがいの欠如を挙げた。経営理念を採用時に説明することで、一定の定着効果が出ている可能性にも言及した。大山氏は障害のある社員は定着率が高い一方、一般社員は給与や将来不安で離職が起こり得るとし、理念と現実のギャップを「一緒に埋めていく」姿勢が重要だと述べた。

「やりがい」では、生川氏は承認・感謝、成長実感、チームでの達成などが核だとし、資格取得と希望部署への配置(キャリアの見える化)が生きがいにつながると説明。業績は数字を叩くのではなく、相談・課題解決の積み重ねが結果として数字に表れるのが理想だとした。元広氏は、協同組合は事業を通じて社会貢献できる強みがあり、食農を支える実感を得る「実践的協同組合学習」や各JAの人材育成方針の見直しが必要だと総括した。

資料からの「助け合えるチームづくり」の質問では、生川氏は個人目標ではなくチーム目標で支え合う仕組みの重要性を説明。大山氏は行事などを通じて互いを知ることが関係づくりの基礎だと述べた。最後に生川氏は「夢を持ち、楽しい挑戦を。責任は私が持つ」と呼び掛け、大山氏は「今いる人が満足して力を発揮できる環境づくり」を強調。西井氏は、トップが働く人の幸せを真摯に願い、具体化を積み重ねることが、組織全体の幸せへの第一歩だと締めくくった。

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