合理的な価格形成に注力 全農の桑田理事長2026年3月31日
JA全農は3月30日に2026年度事業の記者説明会を開き、桑田義文代表理事理事長は4月からの食料システム法全面施行を受け、「合理的なコストを考慮した価格形成の実現に注力する」と話すとともに、26年度もめざす姿である「なくてはならない全農」に向けて事業を進めると同時に農業やJAグループへの理解醸成に力を入れる考えを強調した。
桑田理事長(中央)、齊藤専務(右)、尾本専務(左) 東京・大手町のJAビルで。
桑田理事長は持続可能な食料供給の実現をめざす食料システム法について「すべての関係者が協議の場を持つことを受け入れ、日常的に協議することで少しずつではあるが、安い、高いばかりではない法の趣旨を反映した価格形成に前進できる」との考えを示し、全農グループのなかでも販売に携わる職員には「毎日の商談のなかで(コストについて)熱意と根気強い説明を行っていくよう呼びかけている」と話した。
一方、全農はコスト指標の作成に参加してきたが、米のコスト指標については『東京新聞』(3月24日)が3ha以上層のコストを除外し、1~3ha未満のコストを反映させた結果、コストが「かさあげされた」と報道したことについて、齊藤良樹専務は「1~3ha規模の生産者がやはりいちばん多い。その層のコストをしっかりと反映していくことが極めて重要」と指摘し、「これから新規就農の方に参入してもらわなければならない。その意味でも今回のコスト指標は妥当」と強調した。
価格形成とともに米穀事業ではJAグループの結集力が26年産でも問われる。
25年産米の集荷数量は208万tと前年を上回る見込みとなっている。集荷の取り組みでは、JAと連携し大規模生産者のリスト化や直接訪問に力を入れたほか、契約履行率の高い生産者への出荷奨励、営農継続可能な契約栽培取引の拡大など「生産者へのアプローチを強化したことで一定の成果を上げた」と総括した。
ただ、米不足のなかで生産者から集荷する新たな事業者が引き続き取引関係を構築するなど、これまでと異なる米の流通構造になっていることや、「行き過ぎた価格競争」による米価高騰と消費減退、さらに業務用を中心に外国産米が大幅に増えたことなどが課題となっている。
一方では米価について在庫が過剰で下落の懸念もある。齊藤専務は「状況を見極める必要があるが、生産者が再生産可能な水準が安定的に継続できるかが重要な視点。需要に見合った生産に取り組みなかで実現できるよう努めていきたい」と述べるとともに、集荷については「さらにJAとの連携のうえ生産者への推進体制の再構築、効率化に向けた取り組みを進めていきたい」と話した。
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