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【肉とビールと箸休め ドイツ食農紀行】(7)とんこつラーメンは本当に人気か? ドイツのラーメン事情-その2-2026年3月31日

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前回に引き続き、ドイツにおけるラーメン事情についてリポートしていきたい。海外でのラーメンブームについてインターネットで検索すると、「とんこつラーメンが大人気!」という記事がよく出てくる。今回は、この論調について、所見と実情をリポートしたい。

ドイツでは二番手

とんこつらーめんとんこつらーめん

なぜ、とんこつラーメンが人気という通説が生まれたのか。

おそらくニューヨークやロンドンなど海外の大都市に進出した大手とんこつラーメンチェーン店がブームの火付け役になったからだと、筆者は推測する。彼らにとって、日本式ラーメンの原体験が、とんこつであり、とんこつラーメンが人気になったというよりも、ラーメンという日本料理を出す店が人気となり、その店の看板メニューがとんこつラーメンだったため、それが定着したのではないだろうか。

では、ドイツでのとんこつラーメンの人気はどうか。

確かに人気はある。しかし、一番人気では無い。むしろ、その独特の香りや白濁とした色合いから、さらには宗教上だったり、イメージ的な理由で、敬遠する人もかなり多いという印象だ。分かりやすく評すると、好き嫌いがハッキリ分かれるため、堅調な2番人気という印象がある。

ドイツでも日本のように、とんこつや鶏ガラを長時間煮込んでスープを取っている本格的なラーメン店もあるにはあるが、業者から仕入れた出来合いのスープの素をそのまま使用している店も多いと思う(※当店ではしっかりスープをとっています!念のため)。出来合いのとんこつスープは、日本の本格店に比べて、かなり味も香りもマイルドにはなっているが、それでも慣れていない欧州の人にとっては、いまだに、かなり食すのに勇気がいる料理だと思われる。それ故、敬遠する人は決して少なくない。

豚肉を敬遠する人たち

さらに、これは若者に多いと思うが、とんこつラーメンを敬遠する人の中には、健康への配慮や、そもそも豚肉の持つイメージが悪いため、豚肉自体を食べないアンチポークの人たちが一定数いる。

ドイツで昔から肉と言えば豚肉であり、鶏豚牛で言えば、豚肉が最も安価で一般的だ。大雑把に言えば、伝統的な料理を古臭いとかダサいと感じたり、もしくはドイツのお年寄りというと男性も女性もお腹が出ていてお尻がでかくて、でっぷりしている人が多く、こうした体形は豚肉を食べているためだと考え、それゆえイメージ的に豚肉を忌避する人が、いま増えている感がある。ファッション的ベジタリアンとでも言おうか。

このような人たちは、無論、とんこつラーメンを選ばない。もっと言えば、当店のラーメンスープは基本的に鶏と豚と数種類の野菜で出汁を取っているが、豚を使っているという時点で、とんこつに限らず醤油ラーメンも、味噌ラーメンもNGとなる。最近では少なくなったが、ラーメンを売り始めた5年ほど前には、スープから豚を抜いてほしいという無茶な要望を出すお客さんも珍しくなかった。

また、ラーメンに入れるチャーシューについても、豚肉だからいらないという人が珍しくない。そのため、当店では、チャーシューの代わりに、鶏の唐揚げか揚げ豆腐に無料で交換できるサービスをしているが、これを利用するお客さんは毎日いる。

こうしたアンチポークの人たちのために、当店では肉類も魚介も使わない完全ヴィーガン仕様の野菜ラーメンを2種類提供しているが、これらの支持率が非常に高い。なかには、ベジタリアンではないものの、豚を避けるため、野菜ラーメンを注文して、そこにトッピングで鶏の唐揚げや照り焼き、味付き玉子などを入れる人たちも多い。

圧倒的一番人気は担々麺

それでは、ドイツで一番人気のラーメンは何か?

これは、間違いなく担々麺である。

当店では、前述のヴィーガン仕様の野菜ラーメン2種類のほか、醤油、みそ、とんこつ、辛みそ担々麺と、計6種類のグランドメニューを提供しているが、圧倒的一番人気は辛みそ担々麺で、2位がとんこつである。

ヴィーガン仕様の野菜ラーメン(左)と、キノコと豆腐を使っているヴィーガン担々麺。ヴィーガン仕様の野菜ラーメン(左)と、キノコと豆腐を使っているヴィーガン担々麺。

シュツットガルトの他のラーメン屋で尋ねてみても、やはり一番人気はひき肉を使った担々麺系のラーメンだし、過去にとある機関が行ったドイツ人のラーメン好み調査でも担々麺は1位だった。

なぜ、担々麺が人気なのか?

筆者なりに理由を考えてみるが、やはり、一番は「わかりやすさ」なのではないだろうか。以前から、このコラムで報告しているように、食に対して保守的なドイツ人にとって、スープ麺の上に味がしっかりしたひき肉炒めが乗っているシンプルさと豪快さ、複雑な出汁の風味を不問とする濃厚な味噌の味と香り、そしてピリ辛というアジアっぽさの演出など、すべて「わかりやすい」のが支持されている理由だろうと思う。

また、冒頭で述べたように、大手とんこつラーメンチェーン店がブームの火付け役となった他の海外大都市と違って、ラーメンの原型に対するイメージが薄かったドイツだからこそ、本来の地元の人たちが好む料理の形が自然に人気となったのではないだろうか。

1時間働けばラーメン1杯

最後に、簡単にラーメンの値段について紹介しておきたい。

筆者はシュツットガルトだけでなく、ミュンヘンやフランクフルトなど他の都市でも何件かのラーメン店に行ったが、おおよそ一般的な醤油、みそ、とんこつなどのラーメンは10~15ユーロ(≒1800~2700円)ほど。ややスペシャル感のある担々麺が15~20ユーロ(≒2700~3600円)といったぐらいだ。

当店の価格も、おおよそその程度である(メニュー参照)。

メニューメニュー

現在の円安で換算するとラーメン一杯2000円超となるため、非常に高価に感じるかもしれない。しかし、ドイツの最低賃金は時給13.50ユーロ(2026年3月現在)なので、おおよそ1時間働けば一杯食べられる計算となる。日本に比べて、総体的に外食の値段が高い欧州において、1時間の労賃で食べられる範囲の食事であれば、それほど高価という感じはしない。むしろ、日本から渡来した新しい料理で、自宅でつくることが難しく、しかもブームで人気がうなぎ上りの一品が、その値段で食べられるのであれば、割安感すら感じられる。

そうした価格的なお手頃感も、現在のラーメンブームを下支えしていると言えるだろう。

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