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JAの活動:時の人話題の組織

積極的に地球環境に優しいグリーン経営に取組む 全農グリーンリソース株式会社・篠原正三代表取締役社長2013年2月13日

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・ISOから全職場で目標をもてるグリーン経営に
・各事業所ごとに責任者を決め行動計画を策定
・使用電気量が38%も削減された

 地球環境を守ろうとするさまざまな取組みがされているが、その一つに事業者が地球環境保全に積極的に取組むよう推進するものとして交通エコロジー・モビリティ財団が認証機関となり、グリーン経営推進マニュアルに基づいて一定のレベル以上で取組んでいる事業者を審査・認証・登録する「グリーン経営認証制度」がある。
 全農グリーンリソース(株)(篠原正三代表取締役社長)は、平成18年にこのグリーン経営認証を取得。以後、積極的に環境保全に取組むと同時に、独自に騒音測定などの環境保全対策にも取組んできている。
 そこで同社に取材し、グリーン経営の具体的取組み内容とそれが経営的にどのようなメリットをもたらすのかを聞いた。

一番の効果は社員の意識の向上


◆ISOから全職場で目標をもてるグリーン経営に

全農グリーンリソース株式会社・篠原正三代表取締役社長 全農グリーンリソース(株)は、全農グループの一翼を担う肥料原料・製品などの輸出入業務や港湾での荷役・保管・輸送業務を行う会社として、昭和44年に「新東バース(株)」として新潟東港肥料コンビナートに設置された。その後広島県江田島町での事業を開始し、同51年に「全農バース(株)」に社名を変更。さらに八戸・鹿島・衣浦営業所を開設するなど、事業を拡大し、全農輸入肥料についての元請業、さらに平成17年には肥料・農薬などの輸出入業務を開始し、同年に「農業生産に関するさまざまな資源を提供する会社」であることを示す社名「全農グリーンリソース(株)」に改称した。
 同社では平成12年に本社、新潟・広島支店でISO9001(品質)、広島支店でISO14001(環境)を取得したが「全社的ではなく、限定的な取得」だったので「全社をあげて組織的に環境問題に取組む方法を模索し、平成17年ころからグリーン経営に関する調査を始めた」(礒村隆執行役員・CSR室長兼企画部長)。
衣浦営業所 そして、(1)ISOの取組みをより発展的に活用できる、(2)全職場で具体的目標を持って実践できる、(3)倉庫業者が取組むべき項目が具体的に示されている、(4)エネルギー効率の向上に取組むことで自社エネルギーコスト削減につながる、(5)維持管理コストが安い(ISOに比べて会社として取組みやすい)ことなどから、グリーン経営に取組むことを18年1月に会社方針として決定。同年8月にグリーン経営認証を取得する。

(写真)
上:篠原正三代表取締役社長
下:衣浦営業所

◆各事業所ごとに責任者を決め行動計画を策定

 それ以降同社では、CSR経営への取組みと環境保全の推進に全社をあげて積極的に取組んできている。推進にあたっては、コンプライアンス推進規定とグリーン経営推進規定を定め、社長を委員長とするコンプライアンス推進委員会でコンプライアンスにかかるさまざまな取組みを検討のうえ総括し、社員全員にコンプライアンス推進年度計画と危機管理にかかる基本的な事項を掲載した「コンプライアンス・危機管理のすすめ方」を配布し基本的事項の周知徹底をはかっている。
 また、前年1年間のCSR経営の取組結果をまとめた「CSR&環境レポート」を毎年発行し、広く情報開示をしている。
 グリーン経営については、本社CSR室を統括部署に、CSR室長を環境管理責任者とし、各事業所ごとに環境責任者、環境実務者を配置し、会社が定める環境方針に基づいて各事業所ごとに、行動計画を策定している。
 またグリーン経営行動計画で定めた教育研修計画に基づいて、環境教育を各事業所単位で実施するなどして、これを繰り返すことで、よりステップアップしていくことを目指している。
太陽光パネルや明り採り窓の倍増で自然エネルギーを活用
新潟支店倉庫屋根のソーラーパネル これまでの具体的な取組みとしては、平成20年に新潟支店での倉庫建設にあたっては、(1)屋根に太陽光パネルを取付け自然エネルギーの活用をはかった、(2)「倉庫内照明は省エネ電灯(LED)を採用し、従来の倉庫に比べて電灯数を半減、(3)さらに明かり採り窓を倍増するとともに、出入り口を大型化し、自然光を取り入れるようにした、(4)倉庫路盤には再生砕石を使用(リサイクル)などに取組んでいる。
 また、既存施設・設備においても(1)明かり採り窓の改良による自然採光の拡大(既存倉庫の改修)→昼間の照明点灯の抑制、(2)事務所、倉庫などの集合スイッチの分割で点けたいところだけ点灯→不要箇所照明の消灯による節電、(3)現場設備機器のスイッチ、接続改良による断続運転→機械ラインのスイッチの細分化による必要な部分のみの運転、(4)倉庫、事務所内照明の省エネタイプへの切替、常時点灯不要箇所蛍光灯の取り外しまたは消灯などなど。
 さらに貨物の適正配置や包装ラインの改善による生産能率の向上などによる作業の改善、廃棄物の適正管理、全社的なLED照明への切替、社有車更新時のエコカーへの切替、TV会議の導入などにも取組んできている。

(写真)
新潟支店倉庫屋根のソーラーパネル

◆使用電気量が38%も削減された

 その結果、例えば電気使用量は、平成17年度と23年度を比べると1233MW/年から756MW/年に38%も削減された。また燃料使用量も177Kリットル/年から147Kリットル/年に16%も削減され、これらをCO2排出量に換算すると1321トン/年から924トン/年に30%も削減されるという効果を生み出している。
 こうした数値的な効果はもちろんだが、それ以上に「社員のグリーン経営への意識が高まってきている」ことが大きいと篠原社長は考えている。今後も、業務改善・設備改善への取組みを行い社内表彰制度の実施など意欲の向上に務めるとともに、会社のステータスの向上に努めていくという。
受付の前に提示されているグリーン経営認証のマーク ちなみにこの「グリーン経営認証」を取得している登録数は年々拡大し、平成25年1月末現在で、7389事業所にのぼっているという。自治体もグリーン経営認証に注目し、東京都葛飾区、中央区、横浜市、亀山市、福山市などは取得費用の半額を助成するなど、負担軽減をはかり普及を後押ししているという(交通エコロジー・モビリティ財団)。


(写真)
受付の前に提示されているグリーン経営認証のマーク

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