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シリーズ:今さら聞けない営農情報

2019.08.02 
【今さら聞けない営農情報】第13回 肥料の成分IV一覧へ

 肥料は、農作物の健全な生育を促すために不可欠な資材。作物の生育に必要な成分が含まれています。この肥料に含まれる成分が書かれている保証票の用語について前回までにふれました。今回は石灰と有機肥料について紹介します。

1.石灰(Ca・カルシウム)
 石灰(カルシウム)は、アルカリ性の肥料で、土壌が酸性に偏り過ぎた場合などに土壌に散布し、土壌のpHを矯正することができます。これによりアブラナ科野菜根こぶ病などの発病抑制にもなります。
 また、植物を丈夫にする働きもあります。カルシウムが不足すると、トマト尻腐のような症状が出ますので、適宜、土壌や作物の状態を確認しながら、葉面散布カルシウム材や石灰質肥料などを補うようにします。
 
2.有機質肥料
 有機質肥料は、動植物に由来する有機物を成分とする肥料。現在、原料や製造法によって約40種あります。有機質肥料の保証票は、窒素・リン酸・カリそれぞれの全量が表記してあります。その含有量は、原材料によって異なり、また肥効もマイルドで緩やかに効いてきます。製品によってNPKの保証成分が違うので、事前に必ず保証成分を確認して使用するようにします。
 以下、代表的な有機質肥料を紹介します。

(1)ナタネ油粕
 精油メーカーが、原料であるナタネから搾油した後に出てくる粕を使った肥料。TN(トータル窒素)が5.3%、TP(トータルリン酸)が1.2%、TK(トータルカリ)が1%というのが標準です。油の搾り方や原料菜種のできによって成分に差が出ます。窒素成分は緩効的ですが、ナタネ油粕に含まれるカリは水溶性で速効的。茶栽培では、品質向上のため欠かすことのできない肥料です。
 これは、家畜の飼料にも使われるため、飼料での用途と肥料用途で取り合いになることもあります。

(2)ダイズ油粕
 精油メーカーが、原料である大豆から搾油した後に出てくる粕を使用した肥料。TN(トータル窒素)が7.3%、TP(トータルリン酸)が1.2%、TK(トータルカリ)が1%というのが標準。この肥料も、油の搾り方や原料大豆のできによって成分に差が出ます。窒素はナタネより緩効的ですが、リン酸は遅効的、カリはナタネ同様速効的。

(3)魚粕粉末
 魚加工場から出る残渣を乾燥粉砕加工した有機肥料。TN(トータル窒素)が6~9%、TP(トータルリン酸)が4~8%というのが標準です。
 とはいえ、加工に使った魚種によっても差があり、魚の残渣に魚肉が多ければ窒素分が多く、骨質が多いとリン酸が多くなります。製造所によって、製品の保証成分が異なるため使用前に確認が必要です。
 肥効は緩効的で、果樹や野菜で多く使われています。

(4)鶏糞燃焼灰
 いわゆる鳥の糞を燃焼させ灰にした肥料。TN(トータル窒素)が3%、TP(トータルリン酸)が4.5%、TK(トータルカリ)が2%、アルカリ分5~10%、マグネシウム1%というのが標準です。ナタネと同等の効き方をするリン酸主体の肥料。


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