JAの活動:今さら聞けない営農情報
【今さら聞けない営農情報】第29回 農薬の安全性担保の仕組み2019年11月29日
農薬は、定められた用法・用量を守って使用する限り農産物の安全性が担保されており、農家は定められた使用方法を守らなければなりません。
では、使用方法を守れば安全な農産物が生産できる根拠とは何でしょうか?
農薬は、農薬取締法に基づいて農水省の農薬登録をとらなければ販売することはできません。農薬登録をとるためには、農薬の効果・薬害、毒性および残留性などに関する各種試験データが必要です。農薬として使えそうな成分が見つかってから、農薬登録が完了するまでに、多くの場合、数十億円の試験経費と10年の歳月がかけられています。
特に、農作物の安全性に関わる人畜毒性や残留性については、たくさんの高いハードルが設けられており、このハードルをクリアしていることを示すために多くの時間と費用が割かれています。
この、農薬の毒性及び残留性等に関する試験データは、最新の科学技術に基づき、通常、ネズミ(ラット、マウス)、イヌ、ウサギなどの動物を使って多くの毒性試験が行われます。
主な試験内容は以下のとおりです。
【表1】
また、農薬が作物に使用され、環境に放出された場合の影響や安全性を確認するために以下のような試験が実施されます。
【表2】
このような多岐にわたる様々な試験成績を専門家が詳細にチェックし、安全性が確認されて初めて農薬登録が許されます。そして、これらのデータをもとに生産した農作物の安全性が担保できるように農薬の使用方法が決められます。
次回は、使用方法の決まり方をご紹介します。
本シリーズの一覧は以下のリンクからご覧いただけます。
【今さら聞けない営農情報】
重要な記事
最新の記事
-
果樹産地消滅の恐れ 農家が20年で半減 担い手確保が急務 審議会で議論スタート2024年10月23日
-
【注意報】野菜、花き類にハスモンヨトウ 県内全域で多発のおそれ 滋賀県2024年10月23日
-
【クローズアップ】数字で見る米③ 委託販売と共同計算2024年10月23日
-
【クローズアップ】数字で見る米④ 委託販売と共同計算2024年10月23日
-
千葉県で高病原性鳥インフルエンザ 今シーズン国内2例目2024年10月23日
-
能登を救わずして地方創生なし 【小松泰信・地方の眼力】2024年10月23日
-
森から生まれた収益、森づくりに還元 J‐クレジット活用のリース、JA三井リース九州が第1号案件の契約交わす2024年10月23日
-
食品関連企業の海外展開に関するセミナー開催 関西発の取組を紹介 農水省2024年10月23日
-
ヒガシマル醤油「鍋つゆ」2本付き「はくさい鍋野菜セット」予約販売開始 JA全農兵庫2024年10月23日
-
JAタウン「サンゴ礁の島『喜界島』旅気分キャンペーン」開催2024年10月23日
-
明大菊池ゼミ・同志社大上田ゼミと合同でマーケ施策プロジェクト始動 マルトモ2024年10月23日
-
イネいもち病菌はポリアミンの産生を通じて放線菌の増殖を促進 東京理科大2024年10月23日
-
新米「あきたこまち」入り「なまはげ米袋」新発売 秋田県潟上市2024年10月23日
-
「持続可能な農泊モデル地域」創出へ 5つの農泊地域をモデル地域に選定 JTB総合研究所2024年10月23日
-
「BIOFACH JAPAN 2024」に出展 日本有機加工食品コンソーシアム2024年10月23日
-
廃棄摘果りんご100%使用「テキカカアップルソーダ」ホップテイスト新登場 もりやま園2024年10月23日
-
「温室効果ガス削減」「生物多様性保全」対応米に見える化ラベル表示開始 神明2024年10月23日
-
【人事異動】クボタ(11月1日付)2024年10月23日
-
店舗・宅配ともに前年超え 9月度供給高速報 日本生協連2024年10月23日
-
筑波大発スタートアップのエンドファイト シードラウンドで約1.5億円を資金調達2024年10月23日