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JAの活動:今さら聞けない営農情報

【今さら聞けない営農情報】第40回 IPMとは2020年2月21日

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 病害虫防除の一つとしてIPMという言葉をよく聞くと思います。IPMとは、Integrated Pest Managementの略で、総合防除や総合的病害虫管理と呼ばれています。

 農作物の防除法としては、大きく分けて、化学農薬を使用する化学的防除と耕種的防除の2つがありますが、一般的には、化学的防除以外のものを耕種的防除と呼ぶことが多いようです。

 この耕種的防除には、各種資材や熱源などを使う物理的防除、生物農薬などを使う生物的防除、主に品種や栽培技術で対応する防除などがあります。

 これらの防除法は、どれを取ってもそれなりに効果がありますが、それぞれの単独よりも複数の防除法を組み合わせて使う方が、より効率の良い防除ができるようです。

 例えば、殺菌剤を使う場合、ほ場に存在する病原菌の数が少なければ少ないほど殺菌剤の効果が高くなりますので、ほ場に存在する病原菌の量(病原菌密度といいます)を小さくするために、ほ場の環境条件を病原菌が生存しにくい環境(風通しよく湿度が低いなど)に整えたりすると、殺菌剤の効果が高く安定するようになります。

 このように、防除対象とする病害虫に対して効果のある複数の防除法を使って防除することをIPMと呼びます。

 一般的には、農薬を使った防除、いわゆる化学防除以外のものをIPMととらえておられる方もいますが、実際には、化学的防除もIPMに含まれています。

 化学的防除が防除法の中では、最も速効的で安定した効果が得られることが多いのですが、化学農薬一辺倒の防除では、抵抗性害虫や耐性菌の発生を誘発する可能性が高くなりますので、複数の防除法を組み合わせることで、これらの防除効果を下げる要因を取り除くことができます。

 その結果、それぞれ単独で防除するよりも安定した効果が得られるようになるのです。

 IPMでは生物的防除が多く使われます。この防除法は、文字通り生物の力を借りて防除する方法で、細菌や糸状菌などの微生物が主なもので、それを使いやすいように製剤化したものを生物農薬といいます。

 生物農薬は、病原菌の生活圏や栄養を奪ったり、直接病原菌に取り付いて死滅させたりして防除効果を発揮しますので、防除効果を発揮する微生物が生活しやすい環境をいかに整えてやれるかが生物農薬の効果を左右します。そこを理解せずに普通の農薬と同じように扱うと失敗するケースもあるので注意が必要です。

 また、生物農薬は有効成分が自然界にいる微生物であるため、農薬の使用回数にはカウントされません。これは、減農薬栽培や有機栽培に取り組む生産者にとってありがたいことで、特に防除回数が増える果菜類などでは、この生物農薬を使用することで、化学農薬の防除回数を減らし、効率的な防除を組み立てることが可能となります。

 野菜類など導入が可能な作物については是非検討してみてはいかがでしょうか。


本シリーズの一覧は以下のリンクからご覧いただけます。
【今さら聞けない営農情報】

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